犬の脱毛症の症状

カテゴリー:犬の脱毛症
更新日 2020年02月28日

犬の脱毛症の症状

真菌(カビ)や寄生虫の感染による場合は初期は一部の皮膚だけに脱毛がみられますが、徐々に広がっていきます。
ホルモン性脱毛の場合、かゆがる様子がほとんど見られないケースが多く、「左右対称」に脱毛が進んでいくという特徴があります。
1.副腎皮質ホルモン異常…胴体の毛が広い範囲で左右対称に抜けてしまいます。皮膚が薄くなってしまうため、膿皮症といた周辺症状が現れることがあります。
2.性ホルモン異常…メスの場合、生殖器や肛門周辺の毛が抜けてしまいます。また、去勢したオスの場合は、お尻・しっぽの付け根・脇腹の毛がゆっくりと抜けてしまうことがあります。
3.甲状腺ホルモン異常…甲状腺機能低下症を発症してしまった場合の合併症として、まれに胴体の毛が左右対称に抜け、色素沈着が見られることがあります。
4.成長ホルモン異常…首・体幹・太ももといった部分の毛が左右対称に抜けてしまいます。皮膚が弱くなってしまう為、色素沈着等の症状があらわれます。多くは生後2~3ヶ月齢の子犬にみられます。

犬の脱毛症の原因

ペットの脱毛症はおもに、アトピー性皮膚炎、ノミ・ダニによる皮膚炎、カビ・細菌による感染症、ホルモン異常など、様々な原因によって引き起こされます。

円形脱毛症などが発症する内分泌性疾患はホルモンの過剰分泌(クッシング症候群)やホルモン量の低下による甲状腺機能低下症などが考えられます。ホルモン異常による脱毛は中年犬~老犬のあいだで多く見られます。
脱毛症Xという病気もありますが、今のところは原因不明で主にポメラニアンシベリアン・ハスキー、サモエド、パピヨンなどの犬種に多いと報告されています。
カラー・ダイリューションという病気は遺伝的な要因が関与しており、おもに薄色の犬、ドーベルマンやミニチュア・ピンシャーなどがかかりやすいとされています。
また栄養失調やストレスなども発症の原因となり、栄養失調の場合は低品質の食品を摂取したり栄養素の吸収不良のため、ストレスの場合は舌で体をなめたり手や足で体を引っかいたりするために起こります。

犬の脱毛症の予防/治療法

脱毛症の治療と予防については、まずその原因を明らかにすることが必要です。ストレス性のものであれば、そのストレスのもとになっている原因を解明し、飼主と共にそれをできるだけ取り除く方法を考えます。引越によるものなど、そのストレスを取り除くことが困難な場合には、しばらくの間、精神安定剤を与えることもあります。ホルモンによるものは検査で判明することが多いので積極的に受けさせてあげましょう。不足しているホルモンの種類が分かったら、それを補う薬剤を投与します(甲状腺ホルモンや性ホルモンなど)
このほかにもアレルギー性のものや内臓疾患が原因のものもあり、通常、1か月以上の治療で毛が生えそろいますが、皮膚病の場合は再発の可能性が高いので、いつも同じものを続けて食べさせないことや繊細な動物についてはストレスになるような生活を送らせないことが予防につながります。

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