在宅が増えたことやアルコール除菌をする機会が増えたことで起こるペットトラブルとは?
出典:PIXTA
動物病院ナビ&獣医師相談では会員様より毎日獣医師への相談を受け付けています。直近で寄せられた相談をピックアップしてご紹介します。今回は新型コロナ影響で在宅が増えたことやアルコール除菌する機会が増えたことによる相談です。
相談1:久しぶりに留守番させたら飼い犬が以前より吠えるようになった
相談者
病気の事ではないのですが、無駄吠えについて質問です。
新型コロナで在宅時間が多く飼い犬と一緒に居た時間が長かったせいか先日久しぶりに1人で留守番をさせたところかなり泣いていたようでお隣から苦情を頂いてしまいました。治せるところ(託児所・訓練所etc..)見たのですが、わからなくて相談しました、どうするのが良いでしょうか。宜しくお願い致します。
獣医師
飼い主さんと一緒にいる時間が長かったワンちゃんが、急に一人にされてしまうと不安になり、不安から無駄吠えなど様々な問題行動を起こしてしまうことが知られています。(一般的に「分離不安」と呼ばれています。)対処方法は色々とありますが、最適な方法は、それぞれのワンちゃんや飼い主さんの状況によって変わってくるかと思います。
まずは長時間ではなく、短い時間から少しずつお留守番させる時間を長くしていって、お留守番させることに慣れさせていくのが良いでしょう。また、飼い主さんが家を出ていく際にワンちゃんに構いすぎず、さりげなく静かに出ていくのもポイントです。
さりげなく出ていく→すぐに飼い主さんが帰ってくる、を繰り返すことでワンちゃんと飼い主さんの間に信頼関係を築けます。(飼い主さんは出ていっても必ず帰ってきてくれる、と。) お留守番中に退屈しないように知育おもちゃ(中のおやつを工夫して取り出させるおもちゃ)などを利用する、ラジオやテレビをつけっぱなしておく、などの方法もあります。
なかなか改善されないようでしたら、犬の訓練士さんなどプロの方に相談するのも良いですし、自治体の保健所、動物愛護センターのようなところでは無料のペットのお悩み相談会のようなものを実施している場合もありますので、利用してみるのもよいかもしれません。
在宅時間が増えペットと一緒に入られる時間が多くなるのは嬉しい側面もある一方で、飼い主への依存も高くなってしまう可能性もあるようです。定期的に飼い主だけで外出したりすることで留守番することについて、日常的に練習させてあげるようにすると良いかもしれません。
相談2:アルコール消毒をした直後に手を舐められてしまった
相談者
ペットとお出かけ中、私がアルコール消毒をした直後に手を一回ぺろっと舐められてしまいました。舐めてから2時間以上は経っていますが、今のところ特に変わった様子はなく散歩もできています。
特に症状が出なければ様子見でも大丈夫でしょうか?
獣医師
アルコールを舐めてしまったということでご心配ですね。
少量で、舐めた後変わった様子がなければ、心配ないと思います。
大量に摂取してしまうと、アルコール中毒のようになることがありますが、2時間経ってかわりないようであれば、このまま様子を見てあげください。
また何かありましたらお気軽にご相談ください。
除菌のために頻繁にアルコール消毒されることも多いかと思いますが、ワンちゃんやネコちゃんは飼い主の手や顔を舐めたり、家のものに触れた身体を手入れのために舐めたりもします。少量の除菌アルコール程度ではすぐに影響はないですが、やはり普段口にしないものを舐めさせることには注意し、アルコール分が飛ぶまではしっかり除菌したところを管理したほうが良いでしょう。