飼い犬が食べ物以外のものを誤飲した場合はどうしたらいい?対処法や様子を見るときのポイントなど

更新日 : 2021年09月29日

出典:PIXTA

動物病院ナビ&獣医師相談では会員様より毎日獣医師への相談を受け付けています。直近で寄せられた相談をピックアップしてご紹介します。今回は飼い犬が物を誤飲した場合の対処法について取り上げます。

どのような点を様子見すべきか、動物病院を急いで受診すべきかなど獣医師が回答しています。

目次

相談1:ヘアゴムを誤飲した

相談者

ヘアゴムを誤飲してしまいました。 この場合、病院へ行ってレントゲン等早急に処置が必要でしょうか。 排出されるのを待った方が良いでしょうか。その後吐かせる処置をしてみましたが、吐かなかったです。

獣医師

ヘアゴムの大きさにもよりますが、腸に詰まったりしてしまう可能性もゼロではありません。 食べて時間が経っていなければ、吐かせる処置をして、吐かせてしまったほうが、詰まったりするリスクは回避できます。 早めに動物病院を受診して頂き、相談して頂いた方が良いかと思います。

食べてから4時間以上経っているとのことで、おそらくもう胃から流れているのではないかと思われます。 数日は便から出ていないか注意して見てください。 また、食欲の低下や吐き気等がみられた際には、緊急で動物病院を受診して下さい。

相談2:イヤホンのシリコンカバーを誤飲した

相談者

イヤホンの先端のシリコンカバーを2つ食べてしまいました。特に嘔吐などの症状もなくいつも通りなんですが様子見で大丈夫でしょうか?それとも救急病院へ行った方がいいでしょうか?ちなみに体重は8.5キロほどです。

獣医師

イヤホンカバーを食べてしまったということでご心配ですね。 シリコンカバーの固さはどうですか? 小さいものであれば、流れて便から排泄されますが、カバーに毛や他の食べ物等が絡まって団子状になると、腸に詰まってしまう可能性も考えられます。

食べて時間が経っていなければ、動物病院で吐かせる処置をしてもらうと、詰まったりするリスクは回避できます。 様子を見るようであれば、数日は便から出てこないか注意して見てください。 また、食欲の低下や嘔吐がみられた際には、緊急で動物病院を受診してください。

相談3:プラスチックのクリップを誤飲した

相談者

シャツについていたプラスチックのクリップを誤飲してしまった可能性があります。直径2〜3m 長さが2〜3センチ程度です。噛んで割れて飲んだか、そのままかわかりません。様子をみてもよいものでしょうか?

獣医師

ご愛犬がプラスチックを誤飲されたとのことで大変ご心配なことと思います。 サイズが小さいですし、レントゲンで写るものでもないので、元気食欲があれば様子を見ていても良いかと思います。

恐らく排便の際に出てきてくれるかと思いますが、いつもとご様子が少しでも違うようでしたら、すぐにかかりつけを受診されてください。 お大事になさってください。

小さいものであれば基本的には便とともに排出されるため、誤飲が発覚した後は便を観察し、体外に排出されているか確認することが重要です。ワンちゃんが苦しそうにしている、食欲がないなどが続く場合は胃で消化されずに留まっている可能性があるので自力で嘔吐できないようであれば動物病院で吐かせる処置を行うほうがよいでしょう。

その他おすすめのコラム

トムとジェリー?猫とハムスターを一緒に飼うには?

2020年04月01日

猫ちゃんもかわいいけれど、小動物には小動物のかわいさがある!どちらも楽しみたいと思う方もいると思いますが、本当に大丈夫かな・・・という不安は誰しも頭をよぎると思います。本当にそんなことは可能なのでしょうか?憧れの生活に一歩近づくためにもみていきましょう。 続きを読む

もしも愛猫が【椎間板ヘルニア】になったら…その症状と治療法とは?

2020年04月01日

人でもよく聞く「椎間板ヘルニア」ですが、猫も同様にこの病気にかかることがあります。特にメインクーンなど大型の猫や、マンチカンなどの骨格が改良された品種に比較的多く見られます。 今回は猫の椎間板ヘルニアについて、その原因や治療法を獣医師に聞いてみました。 続きを読む

動物病院へ行く前に確認を!愛犬が血便をしたときの対処法

2020年04月01日

愛犬が血便をしたら心配ですよね。例え元気や食欲があったとしても「なにか病気が隠れているのではないか」と心配になるものです。 そこで今回は、いざという時に知っておきたい愛犬の血便について、獣医師に解説していただきました。 続きを読む

犬猫は寒さに強い?ペットの防寒対策を解説!

2021年01月08日

寒い季節になってきました。寒くなってくると気になるのが室温の管理です。人間が心地よいくらいの温度でペットも快適なのか、もっと暖かくした方がいいのか心配されている飼い主さんも多いと思います。   今回は獣医師がペットと冬の室温管理についてご紹介いたしま... 続きを読む