犬の狂犬病の症状

カテゴリー:犬の狂犬病
更新日 2020年02月28日

犬の狂犬病の症状

狂犬病ウイルスは唾液中に排出されるため、咬まれた傷から感染します。またはウイルスを含む唾液が粘膜に付着しても感染します。狂犬病の症状はよく知られている攻撃的なふるまいが特徴的な狂騒型と、周りの刺激などへの反応が鈍くなることを特徴とする麻痺型に分かれます。
狂犬病の発症動物の80-85%は狂騒型で、その症状は前駆期・狂操期・麻痺期の3つの期間に分かれます。

まず前駆期では、発熱や食欲不振や、普段とは異なる行動が見られるようになります。暗い場所に隠れるようになったり、つねに吠えて攻撃的だった犬が従順になったりします。その後、狂躁期から麻痺期へ移行します。狂躁期では、顔も凶暴な顔つきになるようになります。目がすわり、よだれをダラダラと垂らし、異物の糞や小石などを食べたり、むやみに吠えたり攻撃をするなど、目の前にあるものすべて、動いていない生き物ではないものにまで、噛みついたりするようになっていきます。そしてその後、数日続いた後、運動失調や痙攣、昏睡などの麻痺症状を数日したのち死亡してしまいます。

麻酔型では、初期から急激に進行してしまう麻痺症状がみられ、食べ物や飲み物が飲み込めなくなり、数日で昏睡し、死亡してしまいます。

犬の狂犬病の原因

狂犬病はウイルスで感染する病気で、発症すると水や光などの刺激に過敏に反応してけいれんなどの症状を引き起こす特徴があります。また、犬に限らず他の動物や人間にも感染する危険がある他、一度発症すると治療することが出来ないので、症状が進むことでほぼ確実に死亡するのも他の病気とは大きく異なる特徴です。

狂犬病は感染しても発症するまでの期間が一定していない他、初期症状が脳炎などの他の病気と酷似しているため対処療法が遅れてしまう可能性があります。感染した個体に噛まれたり、唾液などの体液が唇や傷口などに触れると感染するリスクが増大することから、感染を防ぐためには接触を避けることが重要になります。特に医療面での対策が施されていない地域での感染が多数を占めることから、海外の行き来には細心の注意を払う必要があります。

海外から持ち込まれるペット用の動物が感染している可能性もあることから、事前にワクチンを接種することが感染リスクを軽減させるための心得です。

犬の狂犬病の予防/治療法

我が国において犬を飼っている人は法律により毎年一回、犬に予防接種を受けさせる義務があります。この法律が定められる以前は、日本ではこの病気が蔓延し、多くの方が亡くなりました。しかし、法律が定められて7年の間に、日本国内では狂犬病が撲滅されました。このことは、いかに予防接種が効果的なのかを示しています。

しかし、日本の周辺国では発生している状態にあり、いつ病気が侵入してきてもおかしくない状況です。そのため、万一に備えた対策として法律が定められ、予防接種を受けることが大事です。

感染経路は、ウイルスに侵された動物に噛まれるなどし、唾液などに含まれるウイルスが侵入することで引き起こされます。病気が発症すると、有効な治療法がまだ確立されていないため、どうすることもできていないのが現状です。潜伏期間は1週間から1年4カ月程度あります。発症すると、異常行動、興奮状態、全身の麻痺などが表れるので、そのような症状が出たら、すぐに病院に連れて行きましょう。また、狂犬病の予防接種を受けていない犬が人や他の犬を咬んだ場合、狂犬病に罹患していないことを証明するための狂犬病鑑定を実施しなければなりません。必ず毎年予防接種を受けさせてあげましょう。

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