原因は環境の変化!?犬や猫の"ストレス性脱毛症"について。

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

犬や猫がいきなり脱毛して驚いた経験のある飼い主さん、それはストレスによるものかもしれません。犬や猫がストレス?と思う人もいるかと思いますが、実際にはそんなに珍しいものではなく、ちょっとした環境の変化から自分の毛をむしり続けて脱毛してしまう事もあります。

今回は脱毛の原因となるストレスの理由や、その対処法について獣医師に伺いました。

犬や猫のストレスの原因は?

以下のように、様々な事が引き金となる可能性があります。

1. 家族が増えた
新しく動物が増えた、結婚や同居で家族が増えた、赤ちゃんが生まれた、長期休暇で親戚が泊まりに来たなど

2. 家族が減った
大好きな人が引っ越した、亡くなってしまった

3. 環境の変化
引越しで家が変わった、模様替えをした(トイレや食事の場所が変わった)、食器やトイレ砂を変えた、大好きなおもちゃや毛布などが無くなった、飼い主が忙しくなり遊んでもらう時間が減った

しかし、みんながストレスを感じる訳ではなく、変化に動じないタイプの子もいますので、性格に合わせた対応が必要です。

ストレス性脱毛症の症状は?

人で言うと、貧乏ゆすりや爪を咬むといった行動なりますが、犬猫では自分の体のあちこちを舐めたり噛んだりします。そうすることで毛がちぎれて薄くなったり毛がなくなってしまいます。この脱毛は皮膚に病変が無いことが特徴になりますが、慢性的に舐めたり噛んだりすることで皮膚も傷ついてしまい、出血したり、傷に細菌が入って膿んでしまうこともあります。

猫の舌にはザラザラとした突起があるために、犬よりも毛がなくなりやすい傾向にあります。複数の動物が同居している場合、自分ではなく同居動物を舐めて脱毛させてしまうこともあります。

ストレスの解消方法は?

引越しや家族の増減は戻すことはなかなかできません。その場合にはその環境に慣れてもらうことになります。家族が増えた場合には、無理にスキンシップを取ろうとせずに向こうから寄ってくるのを待ちましょう。警戒している場合には、離しておいて少しずつ会う時間を増やして慣らしていくと良いでしょう。

また、どうしても気が合わずにケンカになる場合もありますが、その場合には会わないように別の部屋に分ける住み分けが出来るようにしてあげる必要があります。
おもちゃや食器などは同じものがあればベストですが、似たものを用意できるといいですね。構ってもらうのが好きであれば、できるだけ遊んであげる時間を作ってあげるとストレスが軽減します。

獣医師からのアドバイス

色々な性格の子がいるので、飼い主さんの思いも寄らないことがストレスになることもあり得ます。犬や猫も人間同様、ストレスを感じる生き物だということを理解し、このような症状がみられたら生活環境を見直したり、その子の性格に合わせて工夫したりして、改善するよう対策してあげたいですね。

その他おすすめのコラム

犬を飼う前に要チェック! ブリーダーとペットショップの違いって?

2020年04月01日

「犬を飼いたい」と思ったとき、その方法はブリーダーから、もしくはペットショップで購入する場合がほとんどでしょう。しかし購入する前に知っておくべきことはたくさんあります。今回は、飼い始めてから「こんなハズじゃなかった!」とならないように、事前にチェックして... 続きを読む

繰り返す愛猫の膀胱炎…予防方法はある?

2020年04月01日

猫は膀胱炎になると、頻尿や血尿、下腹部の脱毛(舐め壊し)といった症状があらわれるうえ、再発を繰り返します。 そこで今回は、膀胱炎の原因と予防法について、獣医師に解説していただきました。 続きを読む

はちみつが効く?愛猫の口内炎の原因と対策

2020年04月01日

口内炎ができるのは人間ばかりではありません。猫ちゃんが口内炎になってしまった場合、どのような対策が効果的なのでしょうか? そこで今回は、猫の口内炎の原因と対策について、獣医師に解説していただきました。 続きを読む

愛犬の「免疫介在性溶血性貧血(IMHA)」ってどんな病気?

2020年04月01日

ワンちゃんに発症することのある、免疫介在性溶血性貧血(めんえきかいざいせいようけつせいひんけつ)は、IMHAともいい、自分の赤血球に免疫反応が起きる病気です。赤血球が壊され、赤血球が不足してしまう貧血症なのです。 今回はこの、免疫介在性溶血性貧血に... 続きを読む