グレインフリーとは?安全なキャットフードの選び方

更新日 : 2021年03月08日

出典:PIXTA

猫と一緒に暮らす飼い主さんが必ず直面するのが「どんなキャットフードを選べばいいのか」という問題だと思います。猫をお迎えしたペットショップやブリーダーが与えていたものをそのままあげていたり、ネットの口コミなどで評判のものを選ぶ方もいるかもしれませんね。

 

今回は、飼い猫の特徴に合ったキャットフードの選び方について解説します。 

目次

猫の食事にキャットフードが適している理由は?

かつては人間の食事の余りものを与えていた時代もありましたが、今では猫用のキャットフードを与えることが健康の維持のために大切だといわれています。キャットフードは総合栄養食であり、日常を過ごすために必要な栄養がキャットフードのみで充分に摂取できるように作られています。

 

最近の猫の長生きの理由の一つには、栄養や嗜好性などが充分に配慮されたキャットフードが開発されているということも挙げられるでしょう。

最近話題のグレインフリーとは?

猫を飼う方の中にはより嗜好性の高いもの、かつより健康に良いものをーという気持ちを持っている方も多く、増えている印象があります。そんな中で最近注目されているのが「グレインフリー」と呼ばれる穀物の含まれる割合が少ない、もしくは排除されたキャットフードです。

 

肉食動物である猫には穀物の割合が少ないほうがいいのではないかという説があり、高たんぱくであることが特徴として挙げられます。

グレインフリーのキャットフードが適した猫とは?

キャットフードを選ぶ際には品質の良し悪しだけでなく、その子の体質に適したフードであるかどうかも大切です。では、「健康にいい」と言われるグレインフリーのキャットフードはどんな子に適しているのでしょうか。

 

■成長期の猫

高たんぱくであるため、成長期の猫に与えることを考える方もいるでしょう。高たんぱくのフードを適切な分量で摂取しながら運動をすることで、筋肉をつけやすい状態になることが考えられます。

 

■穀物アレルギーの猫

穀物の含有量が少ない、もしくはほとんどないフードなので、穀物のアレルギーがある子であれば、アレルギー症状が出にくいかもしれません。ただし、飼っている猫のアレルゲンが穀物以外にもある場合は、穀物に限らずにフードの原材料を確認する必要があります。

年齢や体調に合ったキャットフードの選び方

健康のためにはその子の体質に適したフードであることが重要です。年齢や体質、そして体調は一生を通して変化します。その時々に合ったものを選んであげるようにしましょう。

 

■年齢に応じた選び方

例えば前述のように、成長が著しくたくさん運動をするような子猫の時期には、栄養が取れるようカロリーも少し高めで、タンパク質も豊富なフードであればよりよい体格を作るのに向いています。逆に高齢になってあまり運動もしなくなるようであれば、肥満にならないようカロリーが低めのものを選んだり、消化吸収がよいものを選んであげるといいでしょう。

 

■健康状態に応じた選び方

疾患があることがわかれば、体に負担をかけにくい療法食を選んであげる必要があります。

腎臓が悪い子であれば腎臓に負担をかけにくい低たんぱくのフード、消化器の弱い子であれば、消化器に負担をかけにくい高繊維質や低脂肪のフード、といったイメージです。

 

飼い主だけで適したフードを見つけるのは大変かもしれません。

かかりつけの獣医など、定期的に体の状態を見てもらいながら相談できると安心です。

国産と外国産キャットフード。どちらが安全?

結論から言うと、国産のものと外国産のもので安全性に違いはありません。国内に流通するフードは一定基準の安全性が守られるよう、ペットフード安全法という基準にのっとって販売されています。この法律に基づいて、原料やフードの目的、給与量などが表示されており、飼い主はこの表示を見てそのフードが安全なものかどうかを判断することができます。

 

安全性に関しての違いはありませんが、例えば国産のものであれば作っている環境が想像できる、災害や事故などがあった場合でも流通が途絶えにくい、輸送の際に手元に届くまでの時間が短く、海外から届くものよりも品質の劣化が起こる可能性が低いなど、安心安全に繋がる要素があるのも事実です。ただ、外国産の商品でも国内販売元への問い合わせ先など、何かあった場合でもしっかり対応してくれるものもあります。ラベル表示などをしっかり確認するようにしましょう。

まとめ

飼い猫の健康を考えると、口コミや評判などももちろん大切ですが、現在の猫の体質や健康状態を把握した上で、どんな目的のフードを選ぶのかを決める必要があります。獣医やペットショップのスタッフ、ブリーダーなどの専門家にも意見を聞きながら、より健康になるために適したフードを選べたらいいですね。

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