人気の猫の種類は?性格や特徴、適した飼い方を知ろう!
出典:PIXTA
テレビでも雑誌でも猫を見ない日はないほどの空前の猫ブーム。実は、数年前に犬の飼育頭数を追い越していたのはご存知でしょうか。その可愛らしさや飼いやすさから、まだまだ人気は続きそう。
そこで今回は人気の猫種にスポットをあて、性格や特徴・飼育の注意点などをご紹介していきましょう。
目次
空前のブーム!猫の飼育状況
2020年に行われた全国犬猫飼育実態調査によると、現在国内で飼育されているのは犬が848万9000頭、猫が964万4000頭だそうです。猫の飼育頭数自体は直近の5年間としては横ばいの数字なのですが、犬の飼育頭数が減っている状況もあり、2017年以降は犬よりも猫の飼育頭数が上回っている状態が続いています。
人気のペット、猫。飼う前に知っておきたいこと
みなさんは猫との生活をどのように想像されていますか。ソファでゆったりまどろむ猫、窓辺に座り凛とした姿勢で外を眺める猫、はたまたお鍋の中で何頭もの猫達が丸まって「猫鍋」になっている姿。SNSや写真集などの猫はどの子も穏やかだったりはつらつだったり。なんとも魅力的な様子ですよね。
それも猫の姿には変わりありませんが、実際に一緒に生活してみるとそれだけでは終わりません。壁やソファで爪とぎをして家はボロボロ、トイレ砂をまき散らし、マーキングのオシッコで布団から悪臭が漂うことも。洋服には常に猫の毛が付着するので、粘着シートは欠かせません。膝の上でゆったり寝てくれることを想像していたのに昼間は押し入れから全く出てこない、ということもよくあります。
また、猫は交尾排卵動物と言って避妊去勢していなければかなりの高確率で妊娠するため、望まれない子猫が産まれてくることも多い動物です。特に、品種のある猫はその種ならではの特徴的性格があり、手入れも必要なために飼育も一筋縄ではいかない場合があります。
飼育する前に猫との生活を受け入れられる状態かどうか、自分のライフスタイルにその猫種が合っているのかなどしっかり見極めてから飼育を考えるようにしてあげてくださいね。
参考:「2020年(令和2年)全国犬猫飼育実態調査結果」https://petfood.or.jp/topics/img/201223.pdf
人気の猫種1,スコティッシュ・フォールド
耳が前にぺたんとしているいわゆる「前折れ」耳が特徴的な猫種です。顔・目・体・四肢先にいたるまで全体的に丸っこく、ずんぐりした体形も大きな魅力の1つです。また毛色・目色のカラーバリエーションも豊富で、被毛もロングからショートまであり個体ごとの個性が豊かな猫種です。性格も穏やかな子が多く、飼育しやすい猫種の代表選手です。
実際には耳が前折れの子は全体の30%程度しか産まれないとも言われ、耳立ちの子も多いです(耳立ちの子をスコティッシュ・ストレートと呼ぶこともあります)。また、この耳の特徴は遺伝的なものが関係しているため、関節や骨など筋骨格系疾患の発症率も他猫種に比べ多いとも言われています。
人気の猫種2,アメリカン・ショートヘア
「クラシックタビー」という渦巻きのような縞模様の毛柄が人気の猫種です。本来この猫種の毛色や毛柄はバリエーションに富んでいるので、模様のない真っ黒な子もいます。顔や目など全体的に丸みを帯び、がっしりと引き締まったボディ、短めな被毛は密で光沢があります。
性格は元気はつらつ。利口で穏やかな面も持ちつつ、ネズミ捕りが得意という元来の狩猟本能もしっかり持っているタイプで、日本でも人気が高い猫種の1つです。
被毛の手入れが少なくて済むという利点はありますが、室内飼育では運動量が足りず肥満傾向が見られるため、室内でもしっかりとした運動量を確保する工夫が必要です。上下運動できる環境作りや食餌管理などが欠かせません。
人気の猫種3、マンチカン
短足胴長の犬種といえばダックスフントですが、猫種といえばこのマンチカン。19世紀後半に種として確立された比較的新しい猫種です。アンバランスな体形ながらも他の猫種と比較して運動能力が劣ることはなく、性格も穏やかで好奇心旺盛。そしてなにより人懐っこいのが人気の理由です。短い後ろ足で立つ独特の姿はひと際可愛いですね。
毛色・目色・毛柄・毛種(長さ)も豊富で長毛タイプでは尾がぼんっとボリューム満点。特徴的な足の長さにも短足・中足・長足などバリエーションがあります。特異な体形から遺伝病を心配されましたが、研究が進んで他の猫種と比較して病気のリスクが特別高いということはないこともわかっています。
ただし交配には注意が必要で、純血マンチカン同士の交配では死産も多く、タイプが違うマンチカンや雑種との交配が推奨されています。そのため短足の特徴がしっかり出る子は全体の20~30%程度とも言われています。
人気の猫種4,ペルシャ
誰もが認める猫の王様です。最も古くから愛されてきた猫種のひとつで、この種を元に様々な猫種が作られてきました。密なアンダーコートによるボリューム感豊かな長い被毛、大きな丸い頭と目、つぶれた鼻、短い四肢、おっとりした性格。気品高いその姿に世界中の人々が魅了されています。
毛色・目色・毛柄にも多くのバリエーションが存在しますが、それはポインテッド(耳・足先・尾先など体の先端に濃い毛色がある柄)とサファイアブルーの目だけに限ったことではありません。こちらの特徴を持った猫種はヒマラヤンと言われ、別種として扱われることが多いです。
豊かで柔らかな長毛は毛玉になりやすく、被毛の手入れが欠かせないため、トリミングに通うことも必要になってくるかもしれません。また、その被毛と顔つきのバランスから眼や呼吸器に関する病気にかかりやすく、流涙症(涙がいつも流れてしまう)や短頭種気道症候群(呼吸困難などを引き起こす)など発症しやすいと言われます。夏の暑さなどにも注意が必要です。
人気の猫種5,エキゾチック・ショートヘア
ペルシャとアメリカン・ショートヘアを元に生まれた猫種で、ペルシャの長い被毛をアメリカン・ショートヘアの密な短毛と交換したイメージです。被毛以外はペルシャそっくり、しかも被毛の手入れが簡単ななんともモフモフで愛らしい猫種です。
毛色・目色・毛柄ともにカラーバリエーションが豊富で、おっとりした性格のペルシャと比べ、アメリカン・ショートヘアから受け継いだ活発さも持ち合わせています。ペルシャと同じく眼科系・呼吸器系疾患の発症が多いと言われます。
まとめ
人気の猫種についてお話してきましたが、猫の品種はまだまだたくさんあり、どの猫種もそれぞれの魅力にあふれています。また、日本では雑種の猫も多く飼育されており、品種に関わらず各々の猫が個性豊かな表情を見せてくれています。ぜひ、ご自分に合った猫ちゃんを探してみてくださいね。