誤飲誤食に注意!放置すると怖い犬の胃腸炎!

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

胃腸炎とは、胃や腸において何らかの原因により炎症を起こしている病気です。一時的なもので自然に軽快するものもありますが、寄生虫が原因になっているものではきちんと治療しないと治らないこともあります。
今回は犬に胃腸炎や下痢や嘔吐を引き起こす原因について、獣医師に解説していただきました。

胃腸炎の症状は?

以下のような症状があった場合、胃腸炎の可能性が考えられます。

・嘔吐(血が混ざる事もあります)
・下痢
・血便、黒色便(黒色便は上の方の腸での出血がある時にみられます)
・脱水
・腹痛
・食欲低下、食欲の増進
・体重減少

誤飲に寄生虫……気になる原因は?

以下のような病気で嘔吐や下痢などを引き起こします。

○腐敗したものを食べたり古い水を飲む……細菌や細菌の毒素により食中毒を起こすことがあります。

○生肉や生魚を食べる……寄生虫がいたり、食中毒になる可能性があるため、加熱しましょう。

○おもちゃやクギなど異物を飲み込む……胃内に停留、胃腸を傷つける、腸閉塞になり腹膜炎を起こす可能性があります。犬では梅干しの種を飲み込んで腸閉塞を起こすことがあります。

○毒性のあるものを食べる(植物、人の医薬品、洗剤など)……ネギ類やチョコレート、キシリトールなどは犬に中毒を起こすので要注意です。

○寄生虫……回虫や原虫などにより下痢や嘔吐、血便を引き起こします。

○胃腸内の腫瘤(ポリープやガンなど)……消化管の動きが悪くなったり通過障害になることもあります。

○炎症成長疾患……はっきりとした原因は不明ですが、免疫機構の異常によって慢性の下痢を引き起こします。

○ウイルス性胃腸線……パルボウイルスなどは犬に致死的な下痢を引き起こします。ワクチン が普及した現在では少なくなってきました。

放っておくのはよくない!胃腸炎の対処法は?

胃腸炎と思われる症状があった場合、以下のような対策が必要となりますので、すぐに獣医を受診しましょう。

・血液検査
・レントゲン検査
・超音波検査
・内視鏡検査
・消化管組織検査(一部の組織を切り取る)
など必要に応じて検査をします。

また、針やクギなど消化管を傷つけてしまう物でなければ、食べてすぐの場合、吐かせる処置を行います。時間が経ってしまっている場合、消化できるものでは内服薬や食事療法が基本ですが、症状や病態によっては入院が必要になることもあります。消化できない物や針などの異物が胃内に有る場合には内視鏡で取ったり、開腹手術が必要になることもあります。食べ物は日付を確認して、異物や毒物などの誤飲は普段から届かない場所に置くなどして、予防できるものは普段から気をつけましょう。

獣医師からのアドバイス

犬は比較的嘔吐しやすい動物ですが、いつものことだと放っておくと治りが悪くなったりひどくなると穴が開いてしまう事もあるので、定期的に吐いたり下痢をする場合には、たとえ元気であっても動物病院での健康チェックをされると安心ですね。

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