犬の精巣腫瘍の症状

カテゴリー:犬の精巣腫瘍
更新日 2020年02月28日

犬の精巣腫瘍の症状

精巣の腫瘍は大きく3種類に分けられます。セルトリ細胞腫と呼ばれる細胞の腫瘍化が起きた場合には、片側の精巣のサイズだけが次第に大きくなっていき、メス化という症状で異変に気付くことがありますが、多くの場合は精巣の腫大で気づきます。
腫瘍の大きさは小さいものが多く、実際に手で触れてみなければ腫瘍の存在に気付けないとう事も珍しくありません。
セミノーマという腫瘍の場合にも、メス化するといった変化が見られます。
間質細胞腫瘍はセミノーマと症状が似ており、高齢に発症する場合が多く、セミノーマよりも更にサイズが小さい腫瘍が出来ることが多いです。

犬の精巣腫瘍の原因

雄犬の生殖器である精巣に初めからある細胞が腫瘍化してしまい、それが増殖して精巣が大きくなっていきます。
本来なら陰嚢の中にあるはずの精巣が先天的な異常によりお腹の中にとどまっている状態(潜在精巣)のときになりやすく、大きく3種類に分けられますが総じて約5~20%の割合で悪性になります。腫瘍化してしまう要因は分かっていませんが、比較的高温である腹腔内の状態が正常な精巣の細胞を刺激し腫瘍細胞になっているのではないかと考えられています。

犬の精巣腫瘍の予防/治療法

治療は基本的に去勢で治癒しますが、全身の脱毛がひどいと落ち着くまで約一週間の間隔で男性ホルモンを投与する場合もあります。高齢になるにつれて手術のリスクも高くなりますので若いときに去勢することが一番の予防になります。
この原因として潜在精巣が考えられており、精巣が本来あるべき場所にない、体内から降りてこない状態が細胞に悪影響を及ぼしていると言われています。
手術は去勢手術と同じように行われますが、場所によっては開腹手術となります。腫瘍の浸潤・転移が認められている場合や。体力が持たないようならば抗がん剤による化学療法になります。犬の年齢が四ヶ月未満なら、人工ホルモンによって精巣の降下を促します。年齢があがると降下の確立がさがるため、別の治療になります。いずれにせよ幼少期から精巣が異常でないか注意することが大切です。

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