犬に旅行の留守番させて大丈夫?トイレや餌はどうすれば?
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夏は旅行が楽しみな時期ですね。
近年ではわんちゃんと一緒に泊まることができるホテルなども増えてきましたが、さまざまな事情で連れて行けないこともあるかもしれません。
この記事では、やむを得ずわんちゃんに留守番してもらう際の注意点について説明します。
犬の留守番、何時間、何日間までOK?
わんちゃんがお留守番ができるかどうかは、体調やお家の環境によって異なるため、一概には言えません。
持病があったり投薬をしていたりする場合、薬が抜けないように半日だけでも動物病院に預ける必要がある可能性もあります。
持病や服用しているお薬がなく、普段から日中のお留守番には慣れている成犬のわんちゃんであれば、多少長い時間の留守番は許容範囲でしょう。
ただし、長時間のお留守番をしたことがない子や、一人になると不安で破壊行動などが出てしまう子にはおすすめできません。
また、一泊二日などの日をまたぐわんちゃんの留守番はできるだけ避けたほうがよく、基本的にはNGです。ただ、日頃から長い時間のお留守番に慣れており、夜も一人で寝ているわんちゃんの場合は一泊程度であれば可能かもしれません。
一方、それ以上の期間留守にする場合は、ペットを預かってくれる施設を利用しましょう。
2〜3泊の旅行となると排泄物も溜まります。目が行き届かない時間が増え、いたずらをしてしまうかもしれません。
体調を崩していても気づくことができないので、可能な限り動物病院やペットホテルに預けてください。
ペットホテルに預けるメリットとデメリット
お出かけが一泊二日、日帰りという短期間の場合でも、動物病院やペットホテルを利用することできちんと様子をみてもらえるというメリットが挙げられます。
デメリットとしては、わんちゃんが環境に慣れる前に家に帰ることになり、繊細な性格の子では、環境の変化がストレスで食欲不振や下痢などを起こすこともあります。
また、施設によっても異なりますが、夜間はわんちゃんの過ごしているエリアや建物が無人になることもあります。
一泊くらいであれば人間の家族がいない空間であっても、住み慣れた家のほうがゆっくり過ごせるわんちゃんもいるかもしれません。万が一停電して空調が切れてしまったとしても、一泊であれば早期に気づいてケアをすることができます。
散歩をしてくれるホテルもあり、連泊になればわんちゃんも施設のスタッフや環境に慣れてくることが多く、わんちゃんの生活リズムも整ってくるでしょう。
犬が快適にお留守番できる環境づくりを教えて
家で留守番させる場合は家の中の環境を変えず、いつも通り過ごせるようにすることが重要です。
トイレ
いつも排泄する場所の周囲に、通常より多めの枚数のトイレシートを置いてあげてください。
エアコンによる温度管理
どんな季節であっても、24時間ちょうどよい室温になるような環境が理想です。
暑かったり寒かったりした場合は、空調を入れたまま旅行に行くことをおすすめします。
一般的なご家庭であれば、わんちゃんの場合温度は22~24度くらいで湿度50%前後がいいでしょう。
わんちゃん自身が快適な空間を選べるように、空調のかかっている部屋とそうでない部屋を行き来できるようになっているのがいいですね。
難しければ、タオルやクールマットなど、わんちゃん自身で体温調節ができるようなグッズをお部屋に入れてあげるのもいい方法です。
水や餌のあげ方
給水器を使っていつでも新鮮なお水を飲めるようにするのが一番ですが、難しければいつも使用するお水のお皿のほかにも、複数の水飲み場を設置してください。
筆者が留守にするときは、万が一わんちゃんがお水のお皿をひっくり返したときのために台所やお風呂場などのボウルや桶に水をはって置いています。
また餌については、わんちゃんは少しずつ食べるということができないため、シッターサービスや自動給餌機がないときはご飯の時間をまたいでのお留守番はできるだけ避けてあげてください。
サークルやゲージ
お留守番の際でもいつもと変わらない環境で過ごさせてあげることが重要です。わんちゃんが日頃からサークルやゲージを利用している場合は、お留守番の際も使用してあげてください。
いつもは使っていないのにもかかわらず、飼い主さんがいなくなるタイミングで急に見慣れないサークルにいれられると不安になってしまうかもしれません。
もともとサークルやゲージを使っていなかったけれどもお留守番の際は使いたい、という時は留守番の予定日より1ヶ月くらい前から慣らしていくことをおすすめします。
留守番が苦手な犬に慣れさせるためには
飼い主さんが留守にする際に不安になって騒いでしまうわんちゃんもいます。わんちゃんは飼い主さんが大好きなのでお出かけする際の雰囲気を敏感に感じ取ってしまいます。
お留守番が苦手なわんちゃんには出かける直前にコングなどの知育おもちゃを与えるのもおすすめです。
コングとは穴があいた筒状のおもちゃで、中にフードの粒を入れることで転がして遊ぶことができます。フードを取り出そうと夢中になっている間に気をそらして、スムースに外出できるかもしれません。
人がいなくなると不安になってしまう子の場合は、いきなり長時間出かけると多大なストレスを与えてしまうので、日頃から短時間のお留守番(買い物など短時間の外出)の練習をしておくことをおすすめします。
留毎回大騒ぎしたり、帰宅すると部屋のものが荒れているなど暴れた様子があれば分離不安など治療が必要な状態かもしれません。
困った時は問題行動の診療を行っている動物病院に相談することをおすすめします。
犬のお留守番に役立つサービスやグッズ
退屈しないようにコングなどの知育おもちゃや給水器・給餌器があるといいでしょう。停電が起きたときの対応策も考えておくといいかもしれません。
筆者が留守にする際は、電力ではなく重みでドッグフードが出てくるタイプの給餌器を使用していました。
また、一泊以上のお留守番になってしまう場合や、家からホテルへ移動して環境変化でストレスを感じる子の場合は、ペットシッターサービスを利用するといいでしょう。
知人に頼んで世話をしに家に来てもらったりする方法もあります。
まとめ
飼い主が一人暮らしや共働きなどで日中は家におらず、普段から半日程度の留守番に慣れているわんちゃんであれば、環境が整っていれば一泊二日くらいの留守番はしてくれるかもしれません。
しかし、言葉を話せないペットを長時間、目の届かないところに置いていくことにはやはりリスクがあります。
家の中のものをいたずらして異物を飲み込んでしまったり、急な停電で空調が切れて熱中症に陥る可能性もあります。
心配だなと思ったときは、動物病院やペットホテルに預けるのが安心です。