犬を飼う前に要チェック! ブリーダーとペットショップの違いって?

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

「犬を飼いたい」と思ったとき、その方法はブリーダーから、もしくはペットショップで購入する場合がほとんどでしょう。しかし購入する前に知っておくべきことはたくさんあります。今回は、飼い始めてから「こんなハズじゃなかった!」とならないように、事前にチェックしておくべきことを獣医師に教えてもらいました。

「ブリーダー」ってどんな仕事?

「ブリーダー」とは、「犬を繁殖させたり、改良を加えて新しい品種を作りだす人」のことを指します。

親犬の健康管理や効率のよい交配、出産、産まれてきた赤ちゃん犬のお世話、出産後の母犬のケアなど、深い愛情と幅広い知識が必要な仕事です。取り扱う犬種の特性を十分に理解し、よい部分は残して悪い部分は受け継がないように繁殖プランを考えます。ブリーダーの元では、赤ちゃん犬は新しい飼い主が決まるまで親犬と一緒に過ごすことができます。

大規模な企業化は難しいため個人で開業している人が多く、また、繁殖させている犬種は自分の好みで選んでいたり、ブリーダーさんのこだわりがあって選んでいるケースが多いと言えるでしょう。

身近な存在「ペットショップ」

一方、「ペットショップ」とは、「ペットを販売しているお店」のことです。

ペットだけでなく、さまざまな便利グッズやおもちゃ、餌などが手に入ります。犬はブリーダーから仕入れていることが多く、大手になると全国各地からさまざまな犬種を集めることができるので、そのぶん選択肢が増えます。

よく耳にする「血統証明書」って何?

犬種には、それぞれ“この犬種なら、こうあるべきだ”という理想の姿を定めた「犬種標準」があります。この基準を満たしていると血統がよいということになり、血統証明書の発行が受けられるのです。

例えば、ドッグショーやアジリティー、訓練競技会に参加するためには、血統書が必要です。飼っている犬の父母、祖父母、曾祖父母などを知りたい場合には、ジャパンケネルクラブ(JKC)に血統証明書を発行してもらえば判明します。

純粋犬種を繁殖させる時は、優れた質を維持・向上させるために計画的に交配させます。優れた質だけでなく、好ましくないと思われる質も、血統書を見れば、どの代で発現したのかが判るのです。

獣医師からのアドバイス

注意したいのが、血統がいいということは健康であると言うことがイコールで結びつくわけでは無いということです。

一例ですが、ブルドッグの基準は“アンダーショット”といい、下顎が上顎より出ているものがよいとされていますが獣医学的に健康なかみ合わせとされているものと異なります。

全てが結びつかない訳ではありませんが、血統がいいと言う表現はドッグショーなどで一般的にその犬種として良い形ということが評価されていると言うことになります。

一方で獣医学的な健康であるという表現は骨格的に異常が無いことや、心臓等の内臓に異常が無いこと、寄生虫などの感染症が無いことなどが評価されます。どういった子を望むのか、飼うときには必ずブリーダーやペットショップに相談しましょう。

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