犬のフィラリア症の症状

カテゴリー:犬のフィラリア症
更新日 2020年02月28日

犬のフィラリア症の症状

犬フィラリア症では寄生部位、寄生数、寄生された先の臓器の状態により様々な症状を呈します。心臓に感染した場合は元気がなくなり散歩などの体を動かすことを嫌がるようになったり、食欲がなくなり体重が減退する、ゼーゼーとした咳をする、またフラフラとした足取りになり倒れてしまうことなどがあります。これらの症状が現れたらフィラリア症の影響で、心臓が機能低下を起こし体内のあらゆる臓器を傷め、それらの臓器の機能が低下している状態で心臓病や肝臓病、腎臓病などの病気を二次的な症状として引き起こしている可能性が非常に高いです。
また、糸状虫が心臓内で移動することで心臓にある弁を傷めることで突然に赤いワインやコーヒーのような色の尿をしたり、黄疸がみられることや貧血になりフラフラする、お腹に水が溜まり腹囲が大きくなる、元気がなく動かなくなるなどの症状が出てきます。これは、弁の機能が障害されることで酷い循環障害を引き起こしているために生じます。虫体が体の様々な細い血管に詰まることで梗塞を引き起こすこともあります。アレルギー性肺炎をおこしたり、腎炎を起こすこともあります。

犬のフィラリア症の原因

フィラリア症は、犬糸状虫と呼ばれる寄生虫によって引き起こされる病気です。動物の体の中に入ると、心臓や肺動脈に寄生をして様々な症状を引き起こします。
フィラリアの成虫が体の中に入ると、ミクロフィラリアと言う幼虫を産みます。例えば犬の血を蚊が吸ったとしますが、ミクロフィラリアはその蚊の中で成長をするのです。最終的に、感染する能力を持った幼虫になって行きます。
そして蚊が再び犬を刺すと、感染幼虫は蚊から犬の中に入って感染するという仕組みです。犬の体内に入った幼虫は、犬の皮の下や筋肉の中で成長をした後、静脈から血管の中に入って血と一緒に心臓へ向かうのです。感染をしてから半年後には、心臓や、肺静脈に住み着いて成虫になるのですが、フィラリアはそこで、ミクロフィラリアを生み出します。それから、再び蚊に吸われる事を待つというサイクルが起こります。

犬のフィラリア症の予防/治療法

フィラリア症は主に蚊を媒体とした寄生虫による感染、または感染した犬からの他の犬へと感染する為、寄生虫を駆除することや予防薬によって事前に予防する事が効果的とされています。
予防薬は注射薬や錠、投与の間隔の長いものから短いものまで多くの種類があります。感染している状態で予防薬を使用すると体内の糸状虫が死亡し虫体が細い血管に詰まってしまうことがあるため、毎年予防前には必ず検査を行い感染がないことを確認してからの投与が必要です。決められた投与間隔で獣医師の指示通りしっかり予防していれば感染する可能性はほとんどありません。

感染してしまった場合は主に駆虫薬での薬物治療が行われます。投薬の場合も駆除した寄生虫の死骸が血管に詰まる症例もあるので安静が必要です。心臓に寄生した糸状虫により症状が出ている場合は呼吸困難を伴い、放置すれば死亡してしまう大変危険な状態となる為、一刻も早い外科手術によるフィラリア虫の摘出手術が必要となります。

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