猫の下部尿路症候群の症状
カテゴリー:猫の下部尿路症候群
更新日 2020年02月28日
猫の下部尿路症候群の症状
猫は膀胱や尿路の病気になりやすい動物と言われています。膀胱炎や膀胱結石、尿路結石といった病気をまとめて、下部尿路症候群と呼ばれています。膀胱炎は膀胱で細菌が繁殖してしまう事から、それを排出しようと尿の回数が増える点が特徴です。また人間の膀胱炎と同じように、痛みを伴うケースも少なくありません。尿路結石の場合、尿道に石が詰まってしまう事から、トイレに入っても尿が出ない、出ても少量といった症状を起こします。また排泄痛があるので、トイレに入ると鳴くなど痛がる仕草を見せる場合も多いようです。膀胱や尿道に傷がつき、どちらも血尿が出るといった、症状も現れます。症状が悪化してしまうと、何度も繰り返し吐いてしまう、ぐったりとして元気や食欲が無くなってしまいます。
また、尿毒症という命の危険もある、危険な病気を招いてしまう場合もあるので、トイレに何回も入るなどいつもと違った行動をする場合、早めに動物病院で診察してもらいましょう。
猫の下部尿路症候群の原因
下部尿路症候群とは、膀胱、尿道などの下部尿路に結石や尿道栓子(にょうどうせんし)ができ、傷ついたり詰まったりする病気です。最も多い原因は、マグネシウムの過剰摂取により尿がアルカリ化したことや水分摂取量が不足したことによりできる結石です。乾燥キャットフードの中にはマグネシウムを多く含み、水分が少ないので、食べ過ぎると症候群を発症しやすくしてしまうものもあります。反対にマグネシウムの摂取量が不足しても尿が酸性になり結石ができ、下部尿路症候群の原因となります。ビタミンCの過剰摂取やカルシウムの摂取不足による尿中酸カルシウム濃度の上昇も尿を酸性化する原因となります。細菌感染により発症することもあります。原因が不明なこともあり、ストレスや自己免疫性疾患などが引き起こしているのではないかと考えられています。
1回にする尿の量が少なくなりトイレの回数が増える、排尿時の痛み、血尿などの症状が見られます。悪化して尿道が閉塞すると、急性肝不全、尿毒症に発展することがあります。
猫の下部尿路症候群の予防/治療法
下部尿路症候群は猫の代表的な病気です。 尿道結石などの原因により尿が出なくなったり、血尿が出たりする病気ですが、治療法や予防法はある程度確立されています。治療としては、尿道結石で尿道が閉塞している時には緊急オペが必要になります。急性腎不全を起こしている場合にはそちらの治療も並行して行います。膀胱内に石がある場合には、オペで摘出したり投薬で融解する場合があります。細菌感染の場合には抗生物質を使用します。
予防法で一番大切な事は、PHがコントロールされているキャットフードを与えることです。それだけでかなりのリスクが軽減されます。次に常にトイレを清潔に保ち、飲む水も清潔なものを与える事です。新鮮な水をたくさん飲む事で尿がたくさんでて、体内に蓄積された毒素が排出されます。またトイレを清潔にしているとトイレを我慢する事もなくなります。最後に適切な運動をし、水分補給を促進する事も大切になります。