猫の子宮蓄膿症の症状

カテゴリー:猫の子宮蓄膿症
更新日 2020年02月28日

猫の子宮蓄膿症の症状

猫の子宮に細菌が感染し炎症を起こして子宮内に膿がたまってしまう子宮蓄膿症の症状は、尿がたくさん出る、おなかが膨れる、下痢をする、嘔吐、外陰部からおりものや出血が出る、水をたくさん飲む、疲れやすい、元気が無い、熱が出る、食欲が無いなどが挙げられます。この症状が悪化し、急性症状が出てしまった場合は、命に関わることもあります。
さらにこの病気は、子宮頸管が開いているか閉じているかで判断する「開放性」と「閉塞性」に分けられます。
開放性は、子宮頸管が開いているので膿が外陰部から排出されるのでお尻や後ろ足から悪臭をともなった汚れが見られます。また、元気や食欲が無くなり、多飲多尿や発熱、嘔吐、下痢などが起こることがあります。
閉塞性は、膿や毒素が子宮の中に溜まってしまうので、症状がさらに悪化してしまいます。さらに、次第におなかが膨らんできてしまうので、ショック症状や急性腎不全が起こってしまう場合もあります。

猫の子宮蓄膿症の原因

子宮蓄膿症とは子宮の内部に膿がたまる病気で、1歳ほどの年齢でなることもあり、通常は5歳以上の年齢の猫に起こりやすい病気で、高齢の雌猫に元気や食欲がなく、水ばかり飲んでいて陰部からの出血ともなるとこの病気の可能性が高いと言われています。

子宮蓄膿症の原因は発情後の黄体期によって免疫力が低下し、細菌(原因菌として大腸菌、ブドウ球菌など様々あります)が子宮内に侵入、増殖して起こります。卵巣のホルモン分泌バランスが悪いと起きやすい病気で、症状として始めは無症状ではありますが、上記にも書いた通り元気や食欲がなくなり、陰部からの出血や膿が出てくる場合などがあります。ですが、これは発見が早い方で。膿などが外に出てこない場合は発見が遅れてしまう場合があります。その場合、最悪子宮が破れ、腹腔に細菌が漏れ出て腹膜炎を起こし、短時間で死亡してしまいます。

避妊手術をせず、発情期を終えた高齢で、食欲がなく水ばかり飲んでいる猫は特に注意が必要です。

猫の子宮蓄膿症の予防/治療法

子宮蓄膿症は子宮の細菌感染によって引き起こされます。発情後期や妊娠中、出産後等免疫力が低下する時期に起こりやすい病気です。原因菌は大腸菌、サルモネラ菌、ブドウ球菌等多様です。5歳以上の比較的高齢の猫に多く見られます。
予防としては、子宮および卵巣を摘出する避妊手術が効果を発揮します。卵巣のみの摘出では、発症する可能性がありますので注意が必要です。
急性腎不全やショック症状が見られる場合には、点滴や抗生剤の投与によって状態を安定させます。治療の第一選択は、外科手術です。子宮と卵巣を全摘し、抗生物質で腹腔内を洗浄します。抗生物質と子宮頸管を開かせる注射で子宮内の膿の排出をはかる場合もありますが、予後は不良です。腹腔内に膿が流出し、腹膜炎を併発している場合には、子宮摘出後カテーテルを腹腔内に留めたまま手術を終了します。術後はカテーテル経由で日に5~6回の抗生物質による洗浄を行います。
早期発見、早期治療によって完治が可能です。飼い主による日頃のチェックが必要です。

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