猫の膣の腫瘍の症状
カテゴリー:猫の膣の腫瘍
更新日 2020年02月28日
猫の膣の腫瘍の症状
猫の膣の腫瘍は、初期段階では小さいため、気付かないことも多いと言われています。しかし、腫瘍が大きさを増していくに従って、手で触れて腫瘍だと判る場合、または外見からでも直ぐに判る程腫瘍が大きくなっていることがあるのです。腫瘍が大きくなり、膣の外へ飛び出した状態になってしまった場合、患部に痛みを伴う猫も少なくはないと言われています。猫の膣に発生する腫瘍の多くは線維腫と呼ばれるものであり、中には平滑筋腫であるケースもあります。線維腫(せんいしゅ)・平滑筋腫(へいかつきんしゅ)ともに良性腫瘍であり、猫の膣に発生する腫瘍の8割が良性腫瘍の傾向にあります。1~2割の確率で、平滑筋肉腫をはじめとする悪性腫瘍を発症することもあるので注意が必要です。
猫の膣の腫瘍の主な症状としては、前述のような膣の中に腫瘍が発生する(大きくなると膣外へ飛び出す)ことのほか、出血が長引くといった場合もあります。
猫の中でも雄猫は発病しないことから、雌猫特有の病気とも言われています。
猫の膣の腫瘍の原因
猫の膣の腫瘍は、雄の猫には発症しない病気で、主に避妊手術をしていない高齢の雌猫にかかりやすい病気です。原因はエストロゲンなどのホルモンのバランスの乱れが考えられています。その為、卵巣摘出している避妊手術をしている猫は発症するリスクが下がります。初期のうちはまだ腫瘍も小さいので外見では分かりにくいのですが、進行して腫瘍が大きく成長してくると、膣部分に腫瘍が飛び出しているのを確認できたり、お腹を触ると異物感が確認できます。
まれに悪性のものもありますがほとんどが線維腫や平滑筋腫(へいかつきんにくしゅ)、ポリープなどの良性の腫瘍です。良性とはいえ、大きくなると排尿や排便が困難になる場合もあり、時に痛がることもあります。出血したり、なかなか出血が治らなかったりします。肛門と外陰部のあたりに大きな塊ができたりもします。
悪性の場合は平滑筋肉腫(へいかつきんにくしゅ)や扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)があり、周辺組織にも影響したり、血液やリンパを介して遠隔組織にも転移したりします。
猫の膣の腫瘍の予防/治療法
膣の腫瘍は文字通り、膣部分に腫瘍ができてしまった状態のことを言います。初期のうちは小さく発見がしにくいのですが、大きくなると膣の外側に飛び出してくる場合があります。大体は繊維腫、平滑筋腫などといった良性の腫瘍であることが多いです。しかし1~2割の確率で悪性腫瘍の場合があるので、膣の腫瘍を発見した場合は早めに病院を受診しましょう。病院ではX線検査などにより腫瘍の大きさや数などを検査することができますが、悪性か良性かは手術をしてみないとわかりません。多くの場合、外科手術による腫瘍の摘出が行われます。病院によって手術にかかる費用は異なるので、いくつかの病院を検討するのをお勧めします。またペット保険などに加入していれば手術費用が抑えられる場合があります。
予防法として、避妊手術があります。また、早期発見が腫瘍に関しては重要になりますので、毎年の健康診断で獣医師に検査してもらうなどの対策を取りましょう。