更新日 2020年02月28日
猫の肺炎の症状
症状は、呼吸が浅く速くなる、咳をするなど、呼吸に異常が出ます。元気がなくじっとしている、また必ずではありませんが発熱がみられたり、鼻水、食欲をなくしてぐったりする、嘔吐する等、風邪や鼻炎、気管支炎の様な呼吸器系の病気と似た症状が一般的です。肺炎を起こした原因によっては進行が速く、高熱を出したり、呼吸困難を起こしたり、より重篤な症状を引き起こす可能性があります。肺炎は気管支炎から併発することが多く、胸膜炎も併発する恐れもあります。
猫の肺炎の原因
主な原因となるものは、ヘルペスウイルスによる猫ウイルス性鼻気管炎やカリシウイルスによる猫カリシウイルス感染症による気道疾患ですが、これらウイルスの単独感染による肺炎は極めてまれで、多くはクラミジアなどの細菌や真菌の二次感染により肺炎が起こります。他にも寄生虫や誤嚥(ごえん:飲食物や嘔吐物を誤って気道内へ吸い込むこと)、ホコリや花粉などのアレルギー物質や薬品、刺激性のガスなどを吸入することによっても引き起こされる場合もあります。さらに、冬場、空気が冷たく乾燥している時期には、気道粘膜の動きが弱くなるので、ウイルスや細菌に感染しやすくなったり、原因物質が気道に付着しやすくなったりするため、これらの発症のリスクが高まる可能性があります。糖尿病などの基礎疾患がある場合や、大きなストレスによって免疫が低下している場合も、発症のリスクに影響します。
猫の肺炎の予防/治療法
肺炎の治療は、原因に合わせて、抗生物質や抗真菌薬などを投与します。さらに、症状に合わせて、気管拡張剤などが入った吸入療法や酸素吸入、点滴治療など行います。その他には、基礎疾患や寄生虫の寄生などによって発症している場合には、要因となる病気の治療や駆虫薬の投与などもあわせて行います。 予防法としては、寒く乾燥している季節はなるべく部屋を暖めたり、乾燥しないように心がけ、加湿器を使用するなどして気道粘膜に負担がかからないようにしましょう。また、ワクチン接種をすることで、猫ウイルス性鼻気管支炎や猫カリシウイルスなどの、感染症を防ぐことができます。猫の肺炎など呼吸器に影響をもたらす疾患は日常生活に大きな支障をもたらし、体力の消耗も激しい傾向があるので細心の注意を払うことが大切です。
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