犬の膝蓋骨脱臼の症状

カテゴリー:犬の膝蓋骨脱臼
更新日 2020年02月28日

犬の膝蓋骨脱臼の症状

膝蓋骨脱臼の症状は、進行具合により、4段階のグレードに分けられます。
グレード1では、無症状で気付かない場合が多く、脱臼しても自然と元に戻ることが多いです。
グレード2は、脱臼した足を浮かせて歩きますが、犬が足を伸ばしたり、人間が手をかせば整復でき、日常生活に支障はありませんが、治療せずに放置すると、骨の変形や靭帯が伸びるなど重症化し、グレード3に進行します。
グレード3になると、脱臼している時間が長く、整復してもすぐ脱臼します。
グレード4では、常に脱臼した状態で、元に戻すことができず、ひざを曲げたままの状態で歩く歩行異常が見られます。

犬の膝蓋骨脱臼の原因

膝蓋骨脱臼の原因は、先天性のものと後天性のものに分けられます。
この病気は、トイ・プードル、ポメラニアン、チワワ、ヨークシャー・テリア、マルチーズなどの小型犬に多く見られる病気で、先天性の場合が多く、後天性のものでは、打撲や高所からの落下などによる外傷で発症する場合もあります。
先天性のものは遺伝で起こるもので、膝の関節の溝が浅い、周囲の骨や筋肉の形が生まれつき異常、靭帯の付着位置が異常といったことが原因となるものです。膝蓋骨脱臼はこの先天性の原因によることが多く、また、脱臼をすることで膝の溝がさらに浅くなってしまい、何回も繰り返してしまうという、悪循環に陥ることもしばしばです。
後天性のものは、交通事故や落下事故などにより、膝関節に衝撃が加わることによって起こるものです。周囲の組織にダメージが与えられることで、外れてしまうのです。フローリングで滑る、ソファーからジャンプするなど、日常生活の中で発生してしまうこともあります。
また、栄養の障害により、くる病などの骨の病気になって変形してしまう場合があります。

犬の膝蓋骨脱臼の予防/治療法

膝蓋骨脱臼は膝に負担をかけないのが大切です。フローリングの床の場合、硬くて滑りやすいですが膝への負担が大きくかかって来ます。特に小型犬の場合は、室内飼育をする時にじゅうたん、あるいはマットなどを敷いて、犬の膝に負担を与えないようにすると良いです。
ただ、先天性の膝蓋骨脱臼を持っているケースがあり、その場合は予防をするのは難しいです。予防法としては、病気を持っている犬の繁殖を控える事を考えなければならないでしょう。

治療法は手術を行う必要性があります。しかし、変形が重度なケースでは手術をしない方が良い場合もあります。そのため、症状が悪化しないうちに早めに治療を行必要があります。

犬の膝蓋骨脱臼カテゴリー