犬の低血糖症の症状

カテゴリー:犬の低血糖症
更新日 2020年02月28日

犬の低血糖症の症状

主な症状は、元気がない、ぐったりする、下半身の麻痺、けいれん発作を起こす、意識を失うなどです。
血中の糖分の濃度によって症状は多少異なりますが、てんかんのようなけいれん発作とは違い、持続性はありますが、あまり激しくない筋肉の収縮が起こります。前肢だけ突っ張ったり、意識は無いが歯を食いしばって口が開けにくいなどです。

犬の低血糖症の原因

低血糖症の原因は、子犬の場合、生後3か月までに多く見られ、低体温や感染症などにより内臓疾患のある犬が長時間食事がとれないことや栄養吸収障害がきっかけとなって発症します。幼い頃は、足りないグルコースを補う糖新生機能が十分に発達していないため、短期間の栄養不足でも原因になり得ます。
成犬の場合は、ホルモンバランスの異常、膵臓の腫瘍、重度の感染症などの疾患がある場合、発症する事が多いです。また、膵臓の腫瘍が原因になることもあります。これは、糖尿病とは逆の症状で、インスリンが不足するのではなく、過剰に生成されることが影響します。血糖を必要以上に細胞内に取り込んでしまうのです。興奮したり過度の運動をすることが原因となることもあります。
また、チワワやトイ・プードルなど、特に体の小さい犬が低血糖症になりやすいと言われています。
早めに発見すれば、ブドウ糖の投与などで症状がおさまるので、特に体力のない子犬や食が細い犬の様子には注意を払うことが必要です。
また、これに関連して、糖尿病を患っており、インスリン療法を行っている場合には、注射する量を誤ってしまうために引き起こされることもあります。血糖を抑えるインスリンですが、量が多すぎると、逆に血糖が不足してしまう状態になるわけです。

犬の低血糖症の予防/治療法

低血糖症の治療方法は、子犬の場合はブドウ糖溶液、成犬の場合は消化吸収されやすい食事を与え、血糖値を正常に戻してあげる事です。もし、意識を失っているようなら、すぐに獣医師に相談してください。膵臓や肝臓に疾患を持っているために発症する場合もありますので、その場合はそれらの治療も必要になります。
予防法は、とにかく低血糖症を引き起こす環境・原因を作らない事です。
子犬の場合、体の冷えや空腹、内臓障害による栄養吸収の悪化等により発症しますので、暖かくして授乳回数を増やす事が効果的です。
成犬の場合、空腹時の過度な運動や興奮により発症しますので、空腹時の運動を避ける等の配慮が必要です。7歳以降の老犬の場合は、内臓疾患が原因となる場合が増えてきますので、定期的に健康診断を受け、早めに原因となる疾患の治療を行う事が必要です。糖尿病の治療でインスリン療法を行っている場合、インスリンの投与量を間違えると発症しますので、投与量を守る、定期的に血糖値をチェックする事が予防となります。

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