わんちゃんの拾い食い! どうやってやめさせる?

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

お散歩の時に、わんちゃんが道に落ちているものを食べるのは危険を伴いますし止めさせたいですよね。食べたものが異物だった場合、うんちと一緒に出ていけば良いですが、消化されないので胃腸に負担をかけたり閉塞したりするかもしれませんし、食べられる物でも腐っている可能性も。

また、あまり考えたくないですが、故意に農薬など有毒な物が混ぜられている場合もあり、その場合、命に関わるかもしれません。今回は、危険なわんちゃんの拾い食いのやめさせ方について、獣医師に解説していただきました。

その場で怒るだけでは効果ナシ? 拾い食いのやめさせ方

よく見かけるのが、拾い食いをしようとしている時に「ダメ!」とリードを引っ張ってやめさせる方法で、これはあまり良くありません。一時的にはやめるかもしれませんが、わんちゃんは飼い主さんが見ていない時に食べればいいと思ってしまうためです。

何か食べる時は必ず飼い主さんの許可が必要で、食べていい物は容器の中に入っていると覚えさせるのがベストです。やめさせるためには、まずは何と言っても飼い主さんが主導権を握ることです。

普段のしつけは行き届いていますか?
わんちゃんが常に飼い主さんをリーダーと認めていますか?

飼い主さんをリーダーと認めているわんちゃんは、勝手に歩き回ることはないので、事前に拾い食いをストップさせるのは難しくないと思います。

少し大変かもしれませんが、散歩の時は常にわんちゃんの鼻先に何があるかを確認しながら歩いてください。また、時々立ち止まってアイコンタクトをさせます。きちんとできたらフードをご褒美であげてください。こうすることで、美味しいものは道に落ちているのではなく、飼い主さんから与えられるのものだと学習します。

3つのステップで覚えさせる! 拾い食いさせない訓練とは?

1. 飼い主の許可を得てから食べる
外でフードを一粒入れた容器を少し離れた場所に置きます。リードに繋いだわんちゃんにそれを見せます。すぐに食べずに飼い主さんの方を見ると思います。飼い主さんが「いいよ」と声をかけてから食べさせます。フードを見た途端に食べようとする場合、リードを引き気味にしながら見せます。

2. どんな時でも「おいで」と呼ばれたら来るようにしつける
1をクリアできたら、わんちゃんの目の前で容器にフードを入れます。そうしておいて「おいで」と声をかけながら容器から離れます。きちんと飼い主さんについてきたら、「戻って食べていいよ」と食べさせます。

3. 「離れて!」の練習
2をクリアしたら声かけを「おいで」ではなく「離れて」に変えます。「離れて」の声かけで離れることができたら誉めて、必ず戻って食べさせます。飼い主さんの言うことを聞けばちゃんと食べられるということを覚えさせます。戻ったら食べられると分かれば離れるのも早くなります。

獣医師からのアドバイス

このように、容器に入ったものしか食べないように&飼い主さんの許可があって初めて食べられるようにしつけておくと良いでしょう。もしも拾い食いしてしまい、食べてはいけないものを食べたからと無理やり口をこじ開けようとしたり、大騒ぎしたりすると、わんちゃんは驚いて急いで飲み込んだり逃げたりします。万一、食べた時のために「アウト(出して)」のしつけもしておきます。

どうしてもしつけられない場合は、何かが落ちていそうな場所に行かないようにしましょう。時間が許せばお散歩の前に下見でチェックしてからお散歩に行っても良いでしょう。

その他おすすめのコラム

猫も【膝蓋骨脱臼】になる!? その原因や治療法を徹底解説!

2020年04月01日

「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」とは、膝蓋骨(膝のお皿の骨)が通常あるべき位置から内側や外側に外れてしまうことをいいます。犬ほど一般的ではありませんが、猫でもまれに膝蓋骨脱臼になることがあります。 今回は、その症状や原因、治療法などについて... 続きを読む

要注意! 飼い犬にリードをつけないのは、条例違反!

2020年04月01日

都道府県や市では、それぞれ動物の愛護や管理に関して必要な事項が定められています。定める内容は細かい点で多少違いがありますが、大筋はどこも同じといっていいでしょう。 今回は、“飼い犬にリードをつけない”ことが条例違反にあたるのか? という疑問について... 続きを読む

知っておきたい、メス犬特有の「子宮蓄膿症」について

2020年04月01日

メスの犬を飼われている方にとって、避妊のほかにも特有の病気などは気になるところ。中でも、老犬ほど発症リスクが高まるといわれ、さらに命に関わる病気として「子宮蓄膿症」には注意が必要です。今回は、この子宮蓄膿症について獣医師に伺いました。 続きを読む

在宅が増えたことやアルコール除菌をする機会が増えたことで起こるペットトラブルとは?

2021年06月29日

動物病院ナビ&獣医師相談では会員様より毎日獣医師への相談を受け付けています。直近で寄せられた相談をピックアップしてご紹介します。今回は新型コロナ影響で在宅が増えたことやアルコール除菌する機会が増えたことによる相談です。  目次 相談1:久しぶ... 続きを読む