家の中が傷だらけになる前に…猫の爪とぎのしつけ方!
出典:PIXTA
しかし実は爪とぎには猫たちにとって大切な意味合いがあるのをご存じでしたか?
知っているようで知らない猫の爪とぎについて、そして対策方法について考えていきましょう。
爪をとぐのは猫の本能!爪とぎOKな場所を作ろう
お家の中での爪とぎは飼い主さんにとって大切な家具が傷ついたり、大きなストレスの元になるでしょう。何とかしたいものですが、本来猫にとって爪とぎは本能としてやっている行動ですので、これをやめさせたら今度は猫にとってのストレスの原因となりかねません。
爪とぎはやめさせるのではなく、家具や家を壊さずにやっても大丈夫な場所でといでもらう、など対策を考えていく必要があるでしょう。また、爪をとぐ理由として考えられているのは、以下の通りです。
・古い爪の外側を取り除いている
・縄張りの主張やマーキングをしている
・自分を見せ付けるパフォーマンス
・武器としての爪を整備
・ストレッチを兼ねて
・出かけるなど何かする前後の儀式的なものとして
きちんとこのように意味があるのですね。
しつけの方法は?猫が好む素材を探そう
猫は一度といだ場所で、何回もやりたがる傾向があります。また目立つものや、それぞれがとぎやすい好みの材質があるようです。どちらかというと表面がつるつるのものより、爪のひっかかりがよくて、大きな音が出るものがよいようです。
さて、やって欲しくないところで爪とぎをさせないようにするには、始めはちょっと大変ですが、爪とぎを始めそうになったら、素早く市販の爪とぎ等使っても良いものをさっと差し出したり、爪をといでも良い場所に誘導してみます。
好きなタイプの爪とぎがわかったら、いつも爪を研いでしまう家具の場所の近くなどにおいてみるのも良いかもしれません。
また色々な場所で爪とぎの数を今以上に増やすというのも選択肢の一つです。
爪とぎのタイプに関しては、おっ?こっちのほうがいいぞと思ってくれたらしめたものです。いまいちのようであれば材質を変えてみます。猫によって好みがあるようですから、ここは根気よくやってみましょう。
他には、といで欲しくないところを市販のシートで覆ってしまう方法や、猫の嫌がるにおいのするものを塗る(個人的には柑橘系のにおいが嫌がられるような気がします)、猫に鎮静効果のあるフェロモン剤をスプレーする、などの方法があります。
いずれにしろ、猫と快適に生活するためには、爪とぎのしつけは欠かせない事。猫ちゃんに合った方法が見つかるといいですね。
獣医師からのアドバイス
また、爪をとがらせることは飼い主さんを傷つけてしまったりして、現代の家庭内で飼われている猫にとっては爪を鋭くする意味はないので、定期的に鋭い爪も切ることになるでしょう。しかし、鋭い爪が実は健康状態をチェックするバロメーターにもなるのです。
高齢になって、変形性関節症と呼ばれる、加齢による骨の形の変化で、体の関節に痛みが生じて、いつも通りの動きがとれなくなることがあります。
その際、爪を研ぐ行為すら、痛みにより出来ないために、爪が鋭くならずに丸いままになります。
不便な爪とぎ行動や鋭い爪ですが、このようにきちんと猫にとっては意味のあることで、体の状態を示すサインにもなるのです。上手に猫の特性として付き合っていけたら良いですね。