猫の甲状腺機能亢進症の症状
カテゴリー:猫の甲状腺機能亢進症
更新日 2020年02月28日
猫の甲状腺機能亢進症の症状
甲状腺機能亢進症は高齢の猫(8歳くらいからが多い)に発症しやすく、両側性または片側性に甲状腺が腫れて触知しやすくなるという特徴があります。甲状腺からのホルモンのバランスが乱れるために、食欲亢進・体重減少・落ち着きが無く気性が荒くなった(または異常に甘えるようになった)・目がぱっちりしてきた・体温の上昇、など、「年齢のわりによく食べ、よく動く」と思われるほどの活性化を示します。しかしこの活性化は異常なものなので、進行すると、食欲不振・衰弱・多飲多尿・下痢・嘔吐・脱毛・心拍数の増加・呼吸困難(過換気)など、老化が進んで燃え尽きたような状態へと移行して行き、やがては死んでしまいます。早期に発見することで、異常な活性化を止めることは可能です。
合併症として、心筋症などの心臓疾患(重度になると心不全)や、腎臓機能の低下(重度になると腎不全)、全身性の高血圧症など、重篤な症状が現れる場合もあります。
猫の甲状腺機能亢進症の原因
甲状腺が腫瘍化することによる甲状腺ホルモンの産生過多が原因と言われています。多くは良性の腫瘍で、2つある甲状腺のうち片側が腫瘍化します。猫の甲状腺機能亢進症の予防/治療法
この病気には有効な予防方法はなく、放置すると死亡することもありますので、症状を発見したら動物病院で診断してもらう必要があります。治療方法は外科手術で異常な甲状腺を摘出する方法と、過剰な甲状腺ホルモンを内服薬で抑える方法が主流です。
また、甲状腺ホルモンを体内で合成するのに必要な栄養素である「ヨウ素」の含有量を抑えた処方食で対処が可能な場合もあります。