ペットの横隔膜ヘルニアの症状
カテゴリー:ペットの横隔膜ヘルニア
更新日 2020年02月28日
ペットの横隔膜ヘルニアの症状
症状はその原因やヘルニアの大きさ、入り込んでいる臓器の種類や程度によって様々で無症状のこともあります。横隔膜が裂けている場合、頻呼吸や頻拍が見られます。心膜と腹腔が繋がっている場合、無症状のこともあれば、呼吸困難、食欲不振などの症状が見られたり、発育が不振だったりします。食道裂孔に異常がある場合は、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状が見られます。その中でも肝臓が入り込んでしまった場合は、肝障害を発症したり、神経症状が見られることもあります。外傷性はその名の通り交通事故や落下などが原因の外傷によって発症し、傷を負った後にショック症状がみられることがあります。
ペットの横隔膜ヘルニアの原因
外傷により横隔膜が裂けた外傷性のものは、交通事故や転落事故が原因で起こります。生まれつき心臓を包む心膜が腹腔と繋がっていることによるものは、遺伝子異常により、心膜と横隔膜の形成が不完全となってしまったことが原因と考えられています。
食道裂孔に異常があり、そこから腹部の食道や胃の一部が入り込んでしまうものの場合は、交通事故や転落事故が原因で起こったり、遺伝子異常が原因であったりします。
ペットの横隔膜ヘルニアの予防/治療法
横隔膜ヘルニアには大きく外傷性と先天性の二種類があり、それぞれによって治療法と予防法が異なります。外傷性の場合の治療法は、まず外傷によるショック症状や重篤な症状を起こしていないかを確かめ、起こしている場合は状態を安定させることから始めます。状態が安定したら、臓器を正しい位置に戻し裂けた横隔膜を元に戻す外科手術が行われます。例外として、目立った症状が見られない場合は経過観察となる場合があります。
先天性の場合の治療法は、目立った症状が見られなかったり高齢でヘルニアが見つかった場合等は、手術を行わずに経過観察や内科的治療が行われます。しかし、若く、症状が重い場合には外科手術が行われます。
外傷性の予防法は、徹底した室内飼いを行うことで交通事故や転落事故を防ぐことで予防することが出来ます。先天性の場合は予防することはできませんが、遺伝子異常が原因となる場合があるため罹患しているペットを繁殖させないことで増殖を防ぐことが出来ます。