飼い犬がドッグフード嫌い!?食べない場合のおすすめアレンジや対処法

更新日 : 2021年04月20日

出典:PIXTA

しっかりとした体を作り、毎日を過ごし、内臓を動かすために食事をすることはとても大切です。犬の食事と言えばドッグフードですが、愛犬が食事の中心となるドッグフードを食べなくなってしまったら、どうしますか?今回はドッグフードを食べる必要性、そして食べない場合の対処法についてお話したいと思います。 

目次

なぜドッグフード中心の食事が良いの?

ひと昔前は、犬が食べるものはドッグフードだという常識も今ほど広まってはおらず、人間のごはんの残ったものを与えていたということもあったでしょう。お腹を満たすという目的であれば、それでも充分なはずです。現在では、なぜドッグフード中心の食事が推奨されているのでしょうか。

犬の体は、人間の十分の一程度の大きさの子たちがほとんどです。人間と同じ食べ物で、人間よりも小さく未発達な消化器官で消化吸収をし、必要な栄養素を摂取するということはとても効率が悪く、健康な体を維持するためには不充分です。

ドッグフードは体の大きさに応じて指定された量を摂取すれば、健康を維持するために必要な栄養素やカロリーをしっかり摂取できる完全栄養食です。また、保存のしやすさや与えやすさ、そして非常時でも常備しておけば普段と変わらずに与えられるというメリットもあります。

昔に比べて犬の平均寿命が延びてきたのは、獣医療の発達もその一因となっていると思いますが、飼い犬の食事としてドッグフードが定着してきたからだとも言われています。必ずしもドッグフードでないといけないというわけではありませんが、上記のようなメリットがあるので、おすすめです。 

飼い犬がドッグフードを食べない理由

ドッグフードを中心に与えている飼い主さんが直面したことのある悩みごとのひとつが「飼い犬がドッグフードを食べなくなる」ことではないでしょうか。食べることが好きでご飯の時間を待ち望んでいるような子が突然食べなくなったら、体調が悪いのではと心配になりますよね。以下にドッグフードを食べない理由として考えられるものをいくつか挙げてみましょう。

■おいしいものが食べたい

例えば、ドッグフード以外に飼い主の食事をおすそ分けしてもらっていたり、おいしいおやつをたくさんもらっている場合、おいしいものが出てくる可能性があることを理解しているため、ドッグフードを食べない場合があります。単純においしいものを食べたいという欲だけでなく、食欲がいつもより低下している状態の場合、普段のフードではなく特別感のあるご飯であれば食欲が増進されることもあります。

 

■緊張や恐怖、興奮

フードの質に関係なく、食べている場所でいつもと違う何かがあったり、緊張や興奮するようなことや、何か恐怖を感じる対象がある場合、ごはんよりも恐怖の対象に注意が向いてしまい、自分の精神状態で食べられなくなることがあります。ただ、このケースは個体差があり性格にもよるため、怖がりな犬や神経質な犬に多い傾向があるでしょう。

 

■食べにくい

高齢になって歯周病などで歯が少なくなってしまったり、口内炎で口腔内が痛かったり、小型犬であごは小さいもののサイズの合わないフードを食べている場合などは食べにくさから食べない可能性が考えられます。

 

■体調が悪い

内臓の異常や、体の違和感などからの食欲不振です。気持ち悪さや痛み、苦しさから食欲不振が起こっているのであれば、できるだけ早めに受診をして解決した方が良いでしょう。

ドッグフードはアレンジして与えてもいいの?

ドッグフードを食べてくれないときはどうしたらいいのでしょうか。つい考えがちなのが、おやつの量を増やしてしまったり、人間の食べ物を与えたりすることです。しかし、それは場合によってはドッグフードを食べない状況に拍車をかけてしまう可能性があります。そういうときは、ドッグフードをアレンジして与えてみるのも良いかもしれません。例えば、ゆでたささみをトッピングしてみたり、ふやかしてみるというのもよくあるアレンジの方法の一つです。 

ふやかしたり、ふやかしたフードをミキサーで粉砕するのも、食べにくさからドッグフードを敬遠している犬には有効です。ほかにも容器を湯煎などで温めたり、フードを電子レンジで軽く温めてあげることで香りがたつため、食欲増進効果が期待できます。

ドッグフードを食べない場合の対処法

原因によって対処方法は異なります。おいしいものを要求している場合、おやつや飼い主のごはんなどドッグフード以外のものを与えるのをやめてみましょう。ドッグフード以外のものをもらえないとわかると、空腹になったときにあきらめてドッグフードを食べてくれる可能性があります。

精神的な理由からドッグフードを食べない場合は、ご飯を食べる環境を見直してみましょう。ごはんのときに近隣工事の大きな音がしたり、同居動物にフードが狙われているような視線を感じてしまったりと、緊張や興奮をもたらす要因があるかもしれません。落ち着いてごはんに集中できるような環境を作ってあげてみてください。

そして体調の異常や食べにくさからドッグフードを避けているときは、食べにくさの原因や身体的な異常を解消する必要があります。食べにくさに関しては、先ほど例を挙げたアレンジをしてみることで食べてくれるかもしれません。身体的な異常に関しては、症状が悪化する前に早めに受診していただくことをお勧めします。

まとめ

健康のためにも日々ドッグフードを食べることはとても大切。逆に食べてくれなくなると、飼い主さんはとても不安になるでしょう。そんな時は焦らずに、食べてくれない原因を探りつつ、おやつを控えたり、ドッグフードの味をアレンジしたりと対処方法を試してみましょう。もしかすると飼い犬が発している体調不良のサインの可能性もあります。おかしいなと感じたら、早いタイミングで受診しましょう。

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