動物病院へ行く前に確認を!愛犬が血便をしたときの対処法

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

愛犬が血便をしたら心配ですよね。例え元気や食欲があったとしても「なにか病気が隠れているのではないか」と心配になるものです。
そこで今回は、いざという時に知っておきたい愛犬の血便について、獣医師に解説していただきました。

まずは血便の状態をチェック!

血便の原因として考えられる可能性はたくさんあります。
まず、血便をよく観察しましょう。

便の固さ
→固い、柔らかい、水のようで掴めない 

血の様子
→茶色のうんちの回りに赤い血がついてる程度、血とうんちが混ざっている、鮮やかな赤色ではなくどす黒い、うんちの色自体が黒くなっている、うんちより血の量の方が多い

なにか混ざっていないか
→粘液、異物、寄生虫など。可能ならうんちをほぐして目に見える大きさの塊がないか見てください。

ワンちゃんの日頃の様子は?

食生活や数日前からの様子も大切なポイントです。

食事
→フードやおやつ等あげたもの以外食べない、何でも拾い食いする。後者なら、何か尖ったものが胃腸を傷つけて出血させているかもしれません。
先端が細い草も傷つける原因になります。お散歩の時は草をたくさん食べさせない方が良いです。

食欲 
→食欲があって元気もあって、血便の血の色が鮮やかな赤色で小量なら数日で回復することが多いでしょう。こういう時は肛門か肛門近くの直腸からの出血と考えられるからです。
ただし、治ってすぐ血便、治っては血便を繰り返している時は詳しく検査してもらった方が良いかもしれません。

前日の様子
→いつもと違うご飯を食べた、便の固さが違ったなど、普段と違う出来事はありませんでしたか?

お腹や胃腸の調子が悪い場合も…!

便秘
→便秘時もこの様な血便をすることがあるので、できるだけ便秘をさせないようにしましょう。

下痢
→下痢が続くと腸管が傷ついて血便になることがあります。
胃腸がデリケートな犬はフードが突然変わっただけで血便することもあります。フードの種類を変える時は前のフードが数日分、残っている間に新しく買って、混ぜてあげるようにしましょう。数日かけて、混ぜる割合を増やしていって新しいフードのみにすると血便することもないと思います。

腹痛
→お腹に痛みを感じてる時は背中を丸めています。無造作に抱き上げようとすると痛いので、嫌がって唸ったり牙を剥くかもしれません。

その他の原因は?

その他にもさまざまな可能性が考えられます。

寄生虫
→種類によっては血便を引き起こします。便の検査をしてもらうために小量の便を持って受診してください。

混合ワクチンの摂取の有無
ワクチンは毎年、きちんと接種していますか?病気や加齢によって免疫力は低下します。仔犬の時に接種したきりしていない方は接種をお奨めします。ウイルスによる感染症でも血便することがあります。

気を付けて欲しいのが、赤い着色料は赤いままうんちに混ざって出てくることがあります。おやつなどで赤い着色料が入っている物を与えなかったか思い出してください。

また、唇をめくって歯茎の色や、白眼の色を確認してください。歯茎の色は人間の顔色と同じです。青白くなっていたら顔色が悪いということです。白眼の色が黄色っぽく見えたら肝臓の具合が悪いサインです。

獣医師からのアドバイス

ほかにも精神的なストレス(恐怖心、寂しい、不安感)なども血便の原因になります。臆病なタイプの犬には、過度なストレスを与えないようにしてあげましょう。

その他おすすめのコラム

猫の去勢&避妊手術のメリット、デメリット!

2020年04月01日

ネコちゃんと暮らし始めて、多くの方がお考えになる去勢と避妊。手術をご希望になる方は多いのですが、してあげたほうがよいのか、しなくてもよいのか、痛いのはかわいそうなど、ご心配も多く寄せられます。 お家の子のために、どうしてあげるのがベストなのか考えて... 続きを読む

サインを見逃すな! 意外と知られていない、愛犬の嘔吐と病気の関係

2020年04月01日

犬の嘔吐にはさまざまな原因が考えられます。今回は、意外と知られていない犬の嘔吐と病気の関係について、獣医師に解説してもらいましょう。 続きを読む

犬の尿石症、その治療法は?

2020年04月01日

犬も人間同様、さまざまな内臓疾患に罹りやすく、そのためペットの健康管理には食生活を含めたライフスタイル全般を人間が注意を払ってあげる必要があります。そんなペットの内臓疾患より今回は、犬の尿石症について獣医師に伺いました。 続きを読む

猫好きの人も、そうじゃない人も『猫バンバン』で猫の命を守ろう

2020年04月01日

冬は野外で過ごす猫が、暖を求めて車のエンジンルームにいることがあります。知らずにそのまま発車してしまうと、猫は命の危険にさらされます。 そんな猫を救うために車に乗る前に、ボンネットを「バンバン」と叩いて、猫に合図をして事故を未然に防ごう、という「猫バン... 続きを読む