犬の乳腺腫瘍の症状

カテゴリー:犬の乳腺腫瘍
更新日 2020年02月28日

犬の乳腺腫瘍の症状

乳腺腫瘍は症状の分かりにくい病気ではありません。ブラッシング、コミュニケーションなどを行っている飼い主の方であれば、簡単に症状に気がつけます。
具体的にいえば、通常犬の場合、前の胸部分から後ろ足の付け根辺りに向かって、乳首が8個~10個ほど並んでいます。この周辺の皮膚のどこかに、何か硬い塊のようなものが出来てしまいます。それが、乳腺腫瘍です。時には複数のしこりが出来てしまう場合もあります。
また、これらの腫瘍は大きく、良性と悪性の二つの種類に分けられます。良性の場合は、比較的成長が遅いため、外科手術などで取り除くことが出来ますが、悪性の場合、時間が経てば経つほど治療が難しくなり、放っておくと、腫瘍部分が出血してしまったりすることもあります。また、場所によっては歩き方に支障が出たり、傷が塞がらないために、皮膚などから悪臭が漂うこともあります。

犬の乳腺腫瘍の原因

乳腺腫瘍は、乳腺に数ミリのものから数十センチのものまでさまざまな「しこり」ができます。女性ホルモンと関係のある腫瘍で、発症するほとんどは、避妊手術をしていないメスで、避妊手術の有無や手術時期が発症率と深く関係しています。妊娠していないのに乳汁が出ることがあり、膿や血が混じっていることもあります。
犬で特に発症が多く、メス犬の腫瘍では最も発生数が多いです。腫瘍には、良性と悪性があり、その割合はほぼ50%で、良性の場合は成長が比較的ゆっくりで、時間が経ってもの大きさにさほど変化がないことがほとんどです。それに対し悪性の場合は、大きくなる速度が速く、リンパや血流に乗ってほかの組織に転移することもあります。
猫の場合も発症率が高く、ほとんどが悪性腫瘍です。

犬の乳腺腫瘍の予防/治療法

乳腺腫瘍とは、メスの犬の乳腺にしこりのできる病気で、この腫瘍が悪性の場合には乳がんということになります。最近では平均寿命が延びてきているためよくみられる病気で、治療は腫瘍を切除する外科手術となります。
出産させる予定がない場合は、最初の発情期前に避妊手術をすることが最大の予防策となります。また、日頃からしこりの有無をチェックすることにより、早期発見ができます。
腫瘍が良性である場合には、腫瘍自体の大きさがひどく大きくなることがなくその成長のスピードも穏やかですが、悪性の場合には大きくなるのが早く歪んだ丸のような形をしています。犬の場合は腫瘍が良性か悪性かの確率は、ほぼ半々で早期発見であれば手術によって治療が可能です。

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