初めて猫を飼う際の猫選びのポイントは? 

更新日 : 2020年04月01日

出典:PIXTA

猫はほぼ野生のまま人と暮らしているといわれています。イエネコ(現在、人に飼われている猫)の祖先はリビアヤマネコと言われ両者の骨格、生態等を比べてみると大差ありません。猫が人と暮らし始めてからまだ5000年くらいとそんなに時間がたっていないのも、野性味が残っている一因です。

猫は気まぐれと言われているように、犬と違って比較的一定の距離を飼い主さんとの間に保ちたがる子が多いのも一般的です。ではどのように猫選びをしたらよいでしょうか。

猫のマーキング行動を理解しよう!

まずは猫と暮らす場合、さまざまなマーキング行動を理解していなければなりません。爪研ぎはその子によって好みの特徴が異なります。壁紙・障子紙・柱・カーテンは犠牲になりやすいですが、賢い猫は気に入ってくれたら用意した爪研ぎ場でしてくれるので安心してください。また、尿の臭いで自分の縄張りを示しますが、かなりキツい独特な臭いがします。雄猫は成熟するとオシッコを撒き散らします。

知っておきたい猫の習性!身体を舐める、喉を鳴らすの意味は?

猫がペロペロと自分の身体を舐めているのは毛繕いですが、身体や脚を舐めている時に毛を飲み込んでしまいます。毛は消化されないので少量なら問題なく便と一緒に出ますが、胃の中で塊になるとうまく出ません。

ずっと胃の中にあると気持ち悪くなって吐き戻します。塊が腸に詰まってしまうこともあります。毛玉を吐きやすい子用のご飯などを上手に利用してみると良いでしょう。毛の長い猫は、毛が絡まってしまうと毛玉の下は蒸れ易くなり、雑菌が増え皮膚がただれたりするので絡まないようにお手入れしましょう。

また、友好性や愛着を示す時甘えるときに喉をゴロゴロ、グーグーと鳴らします。口をあけずに音を出すので、何かおかしいんじゃないか?と心配される方もいますが問題ありません。

猫を飼うなら室内飼いのほうがいい?

猫を飼う場合、できたら猫はお外に出さず、室内飼いをしてください。まだまだ日本中に野良猫がいて、さまざまな病気・寄生虫を持っています。猫同士は飼い猫、野良猫と区別することなく接触し喧嘩もしますし、発情期には交尾します。お外に行くと他の猫との接触の機会が増えるので病気に感染する可能性もあります。なかには命に関わる重大な病気もあります。

また、遺伝的疾患が知られている品種があり、少し例を挙げると、ペルシャ系の血が入っている品種は腎臓にトラブルを抱えていることがあり、白猫は聴覚に問題を抱えているかもしれません。短足の猫は骨が丈夫でないことがあります。

いずれにしても、猫を飼う前には、その猫がどんな特性や習性をもっているか、そしてどんな病気になりやすいかを知っておくことは大切なことです。

獣医師からのアドバイス

一緒に生活し始めてから、こんなはずじゃなかった!というような悲しい結果になってしまっては、せっかくの猫との楽しい生活も、楽しさが半減してしまうでしょう。

きちんと猫と暮らしたらどんなふうになるかということをもちろん生活内容は大切ですが、それだけでなく金銭的な面も含め、猫が生きるであろう長ければ20年先くらいまでシミュレーションしてみて、ご自身の生活がどのように猫がいることで変わるのか、飼い主さん側もその変化に適応できそうか、よく検討してみましょう。

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