犬の犬鉤虫症の症状

カテゴリー:犬の犬鉤虫症
更新日 2020年02月28日

犬の犬鉤虫症の症状

犬鉤虫症は犬鉤虫という1センチから2センチの白い寄生虫の感染により生じます。鉤虫は小腸に寄生し血液を吸うことで症状を出すほか、筋肉などにも寄生することが知られています。
23~30度保たれていれば鉤虫は12~24時間で卵の中で幼虫にまで成長し孵化します。その幼虫が口に入ることによって感染する経口感染、母犬の胎盤から感染する胎盤感染、母乳から感染する経乳感染。また、皮膚や毛穴に穴を開けて体内に入る経皮感染があります。経皮感染した場合足の裏で皮膚炎を起こしたり、皮膚から肺に迷入してしまい肺炎を起こすこともあります。

犬鉤虫症は甚急性型、急性型、慢性型の主に3つに分類されます。

甚急性型は生後1週間程度の子犬に見られ母乳を飲まなくなり、下痢、ひどい貧血になります。最悪の場合、亡くなることもあります。

急性型は子犬に多く、食欲不振、体重の低下、粘血便、貧血などが見られ腹痛によって背中を丸める姿勢をとることもあります。

慢性型は成犬に多く感染すると体重が減少し、慢性的な軽い下痢や貧血、毛の艶が悪いなどの症状が見られます。慢性型では症状が出ない場合もあります。

犬の犬鉤虫症の原因

犬鉤虫症とは、体調が1~2cmの白い吸血性の寄生虫が小腸内に寄生することで、下痢や貧血、体重増加遅延など、胃腸障害の激しい症状が引き起こされる病気です。また、肺に寄生した場合は、咳などが見られる場合もあります。
感染する場合は、すでに犬鉤虫が感染している犬の糞便の中に犬鉤虫が卵を排出し、ふ化することで感染力をもった幼虫になります。その幼虫が、犬の口の中から体内に侵入したり、皮膚を穿孔することで感染します。皮膚からの穿孔で感染すると、その箇所が赤くなったり、出血がみられる場合もあります。
その他にも、母犬の胎盤や乳汁から幼犬に母子感染してしまう場合もあります。特に生後間もない幼犬が犬鉤虫に感染してしまうと、下痢だけでなく粘血便や極度の貧血、乳をのまなくなる、腹痛による丸まり姿勢などの症状が現れ、最悪の場合死亡してしまう事もあるため注意が必要です。ただ、軽い下痢症状が見られる程度で、目だった症状が現れにくいケースもあります。

犬の犬鉤虫症の予防/治療法

犬鉤虫症は、犬鉤虫という寄生虫によって引き起こされる病気のため駆虫薬の投与が治療・予防になります。貧血や下痢も併発する事があるので、それらの症状が見られる場合には並行した治療も必要となります。犬フィラリア症の予防のために月に1度駆虫薬を飲んでいれば、一緒に犬鉤虫も駆除されます。ですので、犬フィラリア症の予防をきちんと行っている間は犬鉤虫症も起きないと考えてよいでしょう。
また、飼育環境を清潔に保つ事も予防策として挙げられます。そして外環境で散歩をする場合にも自分の犬の糞便を放置しないようにする事、他の犬の糞便に近づかせないように気を配る事も大切です。また親子間での感染を防ぐため、妊娠前の犬に治療を施す事も大事な予防策となります。

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