猫のウイルス感染症/ウイルス性呼吸器感染症の症状

更新日 2020年02月28日

猫のウイルス感染症/ウイルス性呼吸器感染症の症状

猫のウイルス感染症の中で、ウイルス性呼吸器感染症は、現在ではワクチンが開発されていますので接種済みであれば特に問題ない病気です。摂取していない猫の場合には、ウイルス性呼吸器感染症にかかった場合でも急性と慢性で症状が異なります。
急性の場合には、急な発熱や餌を食べなくなり、脱水症状をおこすこともあります。そして、くしゃみや鼻水、鼻詰まりをおこしたり、体重が減ってきたりします。運良く急性から回復した猫は、このウイルス感染症の原因となるウイルスを体内に持ったままで症状はでない慢性の保菌猫として生きていきます。ただし、強いストレス等がありますと急性の時の症状を示すこともあります。
ウイルスを持っている母猫が妊娠中に子宮内の子猫に感染することもあります。この場合には、生まれた後に正常に見えたとしても数週間程度しか生きられないといいます。また、生後1カ月以内くらいに感染した場合でも、そのままでは生き続けることは難しいと言われています。

猫のウイルス感染症/ウイルス性呼吸器感染症の原因

猫ヘルペスウイルス=猫ウイルス性鼻腔気管支炎や猫カリシウイルスが猫のウイルス性呼吸器感染症の8割以上を占めています。その他にはクラジミア感染症などがあります。これらのウイルスは飛沫感染するので、ウイルスを持った猫のよだれや鼻水などの体液に接触することによって感染します。
猫ウイルス性鼻腔気管支炎は母子感染するので、妊娠した猫が感染すると胎内の子猫も感染してしまう場合があります。また猫カリシウイルスは非常に強力な感染力を持っています。これらのウイルスは一度感染してしまうと症状が治まっても神経細胞などに留まり、数カ月~数年間、場合によっては一生保菌し続けることもあります。そのため一旦症状が治まり治癒してからもストレスを受けたり体力が落ちたりしている時に繰り返し症状があらわれることがあります。
最初はひとつのウイルスが原因のウイルス感染症であっても、他の細菌などとの二次感染をおこしてしまうことも少なくありません。

猫のウイルス感染症/ウイルス性呼吸器感染症の予防/治療法

猫のウイルス性呼吸器感染症は、ワクチン接種が有効であり、予防として重要です。
発症した場合、どちらのウイルスに対しても特効薬が存在しないため、対症療法を行います。特に免疫状態が下がるために起こる二次感染の防止が重要です。インターフェロン療法が有効な場合もあります。

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