猫の脈絡網膜炎の症状

カテゴリー:猫の脈絡網膜炎
更新日 2020年02月28日

猫の脈絡網膜炎の症状

猫の脈絡網膜炎とは、脈絡膜と網膜に炎症が起こった状態のことを言います。この病気の症状は、片目に出ることもありますが、両目に出ることもあり、炎症が視神経に達すると視力障害をきたします。眼自体が原因なこともありますが、全身性の病気の周辺症状として現れるのが大半です。
軽い場合は、症状がほとんど出ないので、自覚症状がない上に飼い主が気づく事もほとんどないので、偶然発見されるケースが多いです。
重度になっている場合は、眼球内部にある網膜が土台からはがれてしまうという網膜剥離になってしまったり、眼低出血が起きてしまい、視力を失って失明してしまう場合があります。また、眼球のブドウ膜に炎症が生じてしまうブドウ膜炎を起こしてしまうこともあります。
重度になってしまうと手遅れになって猫が失明してしまうということは避けられなくなってしまいます。軽度のうちに眼低の出血や視力の低下が見られるなど症状に早く気付くことが大事です。

猫の脈絡網膜炎の原因

内的な原因はウイルス(猫伝染性腹膜炎)、細菌、真菌(クリプトコッカス症など)、原虫(トキソプラズマ)、寄生虫(ハエウジ症)による感染症によるもの、もしくは、腫瘍、脊髄炎、子宮蓄膿症といった、一見関係の無いように見える基礎疾患が炎症を引き起こす場合があります。また、猫エイズウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症に罹っていることで、免疫力が低下し脈絡網膜炎を引き起こすこともあります。外的な原因としては、眼球に何かが突き刺さってできた外傷や、眼球の手術で誤って脈絡膜に傷をつけてしまった場合に発症することがあります。また、不凍液として用いられるエチレングリコールなどの毒物を体内に摂取した場合にも発症することがあります。

猫の脈絡網膜炎の予防/治療法

予防として猫が生活する環境を清潔に保ち、危険物を取り除いたり、ほかの猫との接触を控えるなどの方法があります。猫は狭い場所を好み車の下や、エンジンルームなどに侵入することがあります。自動車の不凍液は有害ですので気を付けましょう。また健康診断も有効な方法です。
治療法としては基礎疾患がある場合、そちらを優先的に治療しその後薬物療法などで治療します。この病気は外部からの影響で発症することが多く、飼い主が予防を心がけることで発症を防ぐことができます。日頃の環境や猫の健康状態などを見直し、改善することが重要です。

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